警察の腐敗・・・「悪魔と踊ろう」       ~尋問の儀これあり~

四万十川沿いの町で、仕事中の銀行員が殺害され現金を奪われたが、犯人は、警察幹部の親戚だった為、警察は「隠ぺい工作」を画策し、この事件の犯人を割り出した警察官(私)は、ミミズのように蒸し込まれた。

焱の抗議

    ななめ焱 焱の抗議 



 焼身自殺をする人は、ほとんどいない。
苦痛を伴い死後の見た目は最悪だ~映画に出てくるゾンビの様で、異臭もする。

しかし、焼身自殺ほどインパクトの大きいものはない。
自分の周りに対する影響力が大きいので、

世間や家族に何かを訴えたい場合に限り
         この方法を選ぶ理由が在るのかもしれないが、


皮膚の3分の1以上が壊死すれば約50パーセントの確率で死ぬ
皮膚の3分の2以上が焼身ならほぼ間違いなく死ぬ事になる。

しかも焼身自殺で、もし死にきれなかった場合は、
後遺症は他の自殺方法と比べ物にならないくらい~辛く苦痛の伴うものである。


手間もかかる、準備するものとしては、ライターとガソリンか灯油である。

衣類によく染み込ませ、全身が覆われるように手で少しずつ体にかける
体全体を焼身させなけでばいけないからである。が、普通ここまではしない。

焼身に即死はない。体の大半が焼身したとしても、病院に運ばれ~しばらくしてから死ぬ。
この間ずっと~物凄い痛みに耐えなければ死ねない。激痛と共にケイレンが全身に走る。

この死に方は、絶対避けるべきである。

・・・・こんな事を冷静に考える人なら、何もしないだろうが~・・・・・・・・・・






~当直の夜
   消防署から連絡を受けたのは、深夜2時頃だった・・・・・

病院(精神科)から一時帰省し療養中の若い女性が、焼身自殺を図り
地元の病院では対応できないので、救急車で市外の県立病院まで搬送した。・・~との事。

まだ意識はある~自分でヤッタ事は間違いない。



 一人で現場に駆け付けた。
田舎警察では、刑事当直は一人だ。
~応援に他の係が一緒に行くのだが、今日の当直員は当署随一のアホだ。一人の方がいい。

深夜の農村
過疎の村で深夜~民家を訪ねるのは、無人の集落をさ迷い捜し歩くのと同じだが、こんな場合

静まり返った集落に、一軒だけ灯かりが輝いている。
家人の主だった者は救急車と一緒に病院に駆けつけており、老人と子供から事情聴取するしかなかった。

 
 この家には、二人の若い娘がいる。

年下の娘は、市外で定職に就き結婚して家庭を持っている。
共稼ぎをしながら子育てに励み家を構えるまでになった。

自分の子供~つまり両親の孫を連れ時々実家に帰る~どこの家でも孫は国宝にも勝る宝だ。
孫の言葉~孫の一挙手一投足~なにもかも素晴らしい。
孫がオナラをすれば大笑いになる。トイレにまで一緒に付いていく。

すべて笑いの中~期待の中~希望の中に~時が流れていた。
・・・・・・・・・年下の娘と、その子(孫)のための空間が無限に続く中で~

異次元の空間に取り残された一人がいた。


 年上の娘の結婚適齢期は~都会ならともかく~過疎の田舎では~とうに過ぎていた。
しかも精神的な病で入退院を繰り返していた。
         ~田舎の眼と口は無言の上に残酷である。

     ・・・・どこそこの○○~と言えば、即座に知れ渡る。何の説明も必要ない。
                  ○○の●●・・・・これで充分

                     氣印の●●・・・破滅的な風評が、のしかかる
                       風評は、全てを破壊して無言の暗闇を創りあげた。

その隣の空間に、年下の娘の子供… “孫” の天使は、背中に翼をつけて飛び回り
周りで、満面の笑顔をたたえた高齢者も宙を飛んでいた。


 飛べない妖精には暗闇の中で、泥水が頭の上から浴びせかけられる様に落ちてくる。

泥がかかると、なかなか拭けない。~どうしようもない。~なんの方法もない。
この泥は、誰にも見えないのだ。~自分だけの泥・・・・・・・・・・・・・・・

・・・が、いい方法がある。
泥を何もかも燃やしてもらえばいい。
     燃やせば何も残らないだろう~・・・なんにもない。

まぁ~タダやるわけにもいけないから・・・
母親をつかまえて口論を始めた~

口論と言っても、何のための口論か??ただ口で “論”を喋っただけだ。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それを日本語で端的にいえば「口論」さ


 本人以上に周りの人は、娘が何を言っているのか意味不明。
ただ、家の事や孫の事を大きな声で怒鳴り散らせた。

怒鳴ったのは、縁側の先・・・~一家団欒の前~後ろは庭。
・・・そろそろ寝ろう~と思う矢先。家族全員がそろっている~…みんないる。

     怒鳴った後、オートバイ用の燃料が入ったポリタンクを頭の上で逆さにした。
     タンクのフタは無かった。ガソリンの量は、2リットルくらいか?
                           ・・・・・・それより少ないだろう~すべて用意していた。


焼身

炎に包まれた体全体には、ものすごい激痛と灼熱感が走る。
耐えきれずに転び回ったり、走り回ったりするだろうが、娘は叫び声をあげその場に倒れた。

驚いた家族は一斉に飛び出し、無我夢中で火を消し救急車を呼び病院へ・・・・・・



     確かに焦げて油が付いた箇所は一か所のみ~他にはない。

        近隣の目撃者の証言・消防隊員からの報告も矛盾点は無かった。




 明け方~本署へ帰り。
報告書を作成した。

この場合、自殺者は病院で治療中。死んだわけではない。
病院へ搬送され12時間以上生きている場合は、
A3位の用紙を二つ折りにした書類「簡易形式」で作成する。(今は知らない)

私は、ありのまま報告し~やっと朝飯にありついた。・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

刑事課に帰ってみると~みなさん雑談中。

私が寝ないで書いた「簡易形式」の報告書は
           ~肝心の部分は“はがき一枚分”より小さなスペースなので
小さな手書きの字で、最大限の内容を書いたものだが~・・・・・・

まだ刑事課長の机の上にあり~みなさん雑談中なので~そのまんまだった。
どうでもいいから、自分の仕事を進めていた~午前10時ころ

やっと課長さんの目にとまったらしく

             「~これじゃぁ~ゼンゼンいかん・・・・・・・」

と、私が書いた書類を手にして、一言吐いた。
課長さんの “御心配” は

    母親と“口論”の上(~その後)・・・焼身自殺を図った

との~全体の“流れ”である。
「口論したのであれば」・・・⇒“母親が火をつけた可能性・疑いが残る”
             ・・・・・・・・・これを県本部の指導官につかれる(質問・詰問を受ける)

       県本部から注意を受ける可能性が有ることは、絶対に避けなければならない。
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~それは出世の鉄則だ。
                     ・・・・・・・・・・こんな書類を作成する刑事は論外だ。(不適格)

口には出さないが、眼では~そう言っている。

              要は「口論」の一文字である。
                    「口論」が有る “自殺” では困る。

全て了解した。・・・・・・・・・・書類一枚で、何もかも納得する組織さ、、

どうでもいいから~私は何も言わずに~新しい書類に、全てを書き直した~一枚の紙だ

               「口論」は “省略” “抹消”
                   自殺者は~何も言わず~語らず~清く正しく・一人で~自殺した。

しかし
   この地球上に、、、いや宇宙でもいい
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・~何も言わず清く正しく “焼身自殺” する生命体が存在するのだろうか?

こんな疑問を持つ奴は、組織人としてフサワシクナイ。欠陥刑事だ。・・・・どうでもいい。

               ・・・・・・・・・・・・・・・その日は、早く帰って焼酎を飲んで寝た。

   

ただ~これが逆の場合
    自殺に見せかけた殺人とか~
        どう見てもオカシイ自殺~変死体~・・・・の場合。

はたして~現場の警察官は
       最後の最後まで~自分の意見を組織の中で押し通す?だろうか?・・・たぶん無いだろう

スポンサーサイト

テーマ:なんとなく書きたいこと。。 - ジャンル:日記

  1. 2015/05/16(土) 16:09:12|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

不思議な果実

                       不思議な果実







  四国八十八ヵ所へんろ旅~同行二人~ 

 四国遍路で賑わう観光寺の裏側に、
樹齢数百年と思われる巨木が大きな腕を広げるように立っている。 



 巨人のたくましい腕にロープが二本ぶら下がり、その先に二人の老人が爪先立ちしていた。
~大きな果実が、ぶら下がっている。

二人は、巡礼姿で互いに向きあっている。
遍路用の白衣に、同行二人と書かれたズタ袋を肩から提げ、中には真新しい般若心経が

左腕にも真新しい数珠~これは巡礼用の数珠か?
すべて、この観光寺の売店で売っている品物だ。

 自分の子供の借金を背負い込んだ老夫婦は、全てをなげうち借金地獄の中を必死にもがいたが
      子供は~自己破産宣告をして~あっさり行方不明に・・・それで終わり。

後に残されたのは、御近所や兄弟親戚から借金をかき集めた老夫婦のみ~他には何もなかった。

観光寺の売店で、最後の最後に残った現金を握りしめて~神様につかえるグッズを買い込み
二人仲良くロープにぶら下がった。


     神様の小道具がありゃぁ~きっと天国に行ける~二人一緒に~・・・・・・・・・・・


          観光寺の裏山に~ 不思議な果実が~むごたらしく、ぶら下がっている。

         
                   二人の顔は濃い褐色~腐敗が進んでいる。
                         眼は何かを見たい様に、ボァ~と薄く開き
                         独り言をつぶやいているのか~口元も緩んでいる。
        

                   褐色の遺体は、風に揺れ
                         まるで~垂れ下がっている不思議な果実のようだ。


早く、二人一緒に~今よりいいところに行かせてやりたいが
お二人さん・・・・・~場所が悪かった。


   観光寺のクソ坊主が
          「観光客がいやがるから、寺の境内を通るな」・・・・・・・・ と
   ありがたい御言葉を遠くから吐いた。


          “寺の境内を通るな”~ じゃと・・・・・・・・・・・

せっかく売店で御経の本や数珠を買った~準備万端整えて~二人仲良く旅立ったが・・・・・・・

その売店のクソ坊主が “寺の境内を通るな” と・・・・・・・・・・・・・・・


    まぁ~見てみろ~あのクソ坊主を
         人を見たら両手を上品に合わせて~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                「御参り」「御参り」・・・と、御大層な念仏を唱えている。



ここまで必死の思いで遍路旅を続け~やっとの思いで数珠を買い求め~死出の旅路に乗り出したとたん
クソ坊主が “寺の境内を通るな” ・・・世の中こんなモンさ    

クソまじめに、自殺なんかするんじゃない。

神さんなんか拝むより、クソ坊主の爪のアカを煎じて飲んで
~もう一度、考え直して出直したら~
  1. 2015/01/06(火) 12:36:15|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

火の酒

                    
    



街灯路地の夕焼け


田舎町の郊外。場末の路地を行きつく所までいくと、
路地の奥に、人しか通れないほどの脇道が路地とは直角に伸びていた。

路地と言うより通路と呼んだ方がいい。
……これより小さな道はないだろう~まるで袋小路だ。
路地と花

夜もふけて、そろそろ~今日から明日になる頃

仕事が無くなった建設会社の作業員・大工…………………
女房に浮気ばかりされている亭主・作家を夢見るタダのバカ

~様々な男どもが
酒に酔ってバタバタしながら、威勢よく路地を歩きだした。
閉店は、もうぉ~とっくに過ぎている。

 袋小路の奥には、小さな居酒屋があった。
縁が丸くなった木製のカウンターに、木の丸いす、ススけて黒光りした柱や天井。
7~8人が入ったら満席に成りそうな店に

たしかに昔は魅力的であった~魅力の痕跡が残った熟女が一人…………………
                    ………………つい、先ほどまでは、店を切盛りしていた。
路地と猫場末の居酒屋(写真は事件には無関係)

店の隅に置いている、酒が入った一升ビンが2~3本割れ
割れたガラスの破片が飛び散って、窓から入るネオンの光に反射
しながらキラキラ光っているが、流れ出た酒の匂いが、
光を台無しにしながら~床一面に広がっている。

酒の色は赤かった~
赤い酒は、細い糸を引くように出入り口に流れている。

カウンターの下付近は、ケチャップを大量に撒き散らしたように
ドロドロした血液が、床のゴミといっしょにへばり付き
表面は、どす黒く変色した細い筋が走っている。

頭はカウンターの下、胸から腹にかけ十数カ所の刺し傷が
左の頸動脈付近は、鋭利な刃物で切られ~大きく口を開いている。

テレビや映画では、直線的な切り傷にキレイな血が流れるが
生きている人間の筋肉・皮は、それぞれの方向に “張り” がある。
“張り” を切断すれば~肉は~まくれ上がり、深い傷は口を開く。

直線的な切り傷は、死体を切った場合にしかできない。

肉の “張り” や筋力を全て奪われた肉塊には
 ~不気味な恐ろしい表情にはなれず

昼寝中に突然起こされた様に~
…………………ボンヤリ薄眼を開けた女将が、仰向けに倒れていた。

一度に大量の血液が噴き出した場合、映画で見る様な赤い鮮紅色の
キレイな色には染まらない。

ドロリィ~とした赤色と、表面が酸化したかのような黒い筋が幾重にも折り重なり、
派手なワンピースの色は、元の色が解らない。

割れた瓶の破片が散らばり、赤く染まった酒が
血の臭いと混ざり、女将の代弁者の様に語った。

…………よほどの憎しみを込めて、殺されたのだろう
~それにしても、刺し傷・切り傷が多い。

腕力がある者が刃物で刺した場合、数回の刺し傷で致命傷をあたえる
場合が多い。腕力で深く刺す事が出来るからだ。

 浅い多数の傷と、滅多やたらに刃物を振り回した形跡が
殺された女将の死体に残っている。

女将の体から流れた~ドロリ~とした血液が
一部乱れカウンターの前方に飛び散った箇所がある。

…………~何かが~動いた跡、鬼が踊った跡だ。
その方向に、形の悪いヒョウタンの様なカタチの跡がある。

血液で印象された跡だ。

……………たぶん、足跡だろうが
床に流れた酒が、全体の印象をボカシテ鮮明には見えない。

血痕足跡・ヒョウタン


 前が長丸~後ろが小さい丸。~小さな足あとだ。
たぶん~女モノの靴だろう~……………と、思う~

……………赤い酒が “跡” を残した。
             “跡” は女将の周りを踊っている。

力のない者が、精一杯刃物を振り回し~逃げた…………………
                  ……~そんなとこか?~モノ盗りじゃぁ~ない。

~店は袋小路の中~袋から路地へは逃げない。
わざわざ人目に着く方向へは行くまい。袋の中はネズミの巣の様に
アチコチに抜け道があるもんだ。家と家の隙間なら誰にも見られない。

~だから袋だよ。

店は袋の中で “袋” の特典を巧く使って上手にやっていた。
料理・居酒屋ヤカンと料理

 つまみは、乾きもの(乾物等)で原価は知れている。
これに簡単な唐揚げかオデンでも~まぁ~3千円もあれば充分酔える。

店舗は自宅を兼ねた女将さんの持ち物で、
週に6日営業して、一日1万円位の売り上げがあれば

家賃はいらないし、光熱費・酒代・カラオケレンタル代~なんか
それほど大した金額にはならず

常連客が数人おれば、不況でも充分暮らしていけるから
店が潰れる心配はない。

 問題は常連客だ。
月々の固定収入がしっかり入れば何の問題も無いから
常連客には最高のサービスをわすれない。

赤い花
人が酔うのは酒ばかりではない。

~それ以上のサービスは、資本金がかからない方法で閉店後に
店の二階の居間で~わかれた亭主の変わりに…………………
日替わり定食のメニュ~ウを用意している。

店は袋の中だから~ネズミの抜け道を通って中に入れば
人に見られる心配はない。

だから “定食” も安心して通える。
      ~モーテルに行くより安全だし~金もいらない。
 夜の路地と男



どうせ~暗い浮世のロクでもない片隅に~
小さな日溜りを見つけて、やっと夜の花を咲かせてきた。
~どこで咲こうが~誰に踏まれようが~放っておいてくれ。

………………女将の経営方針は正しかった。


が、…どこにもバカはおるもんだ。
                   ~すぐ本気になるバカが。

最近、足しげく一人のオヤジが、
ネズミの抜け道から女将の寝床に通うようになった。

                   ……~以前からの常連だ。



場末の繁華街~と言っても、
都会の繁華街のような華麗な “街” ではない。

~客の皆さん~それぞれ顔見知りが多く、酒癖の悪い輩・タチ(質)
の悪い輩・ヤクザ系の気取った輩…皆~見たことがあるツラだ。

酒場のトラブルも顔見知りだ。

昔の好景気な時代なら、正式なヤクザ系の筋を通せば、それなりの
安全が帰って来たが、不景気になった以上に

警察が “暴対法” なんて言う “裏町” のルールを無視した
“学校の教科書” の様な法律を投げ捨ててから~

“夜の安全” は崩れた。
ルールが崩壊した後には、秩序のないチンピラが群れる様になる。

当たり前の現象が “学校の教科書” には書いてない。

~そりゃぁ~学校の教師なら、それでも “金” になるだろうが~
あいにく、それほどアホにはなりたくない。

 そこで女将は、火の酒を飲みながら、
最も安く安全を確保する方法を思いついた。

この付近で、何かイザコザがあれば、必ずやって来るのが警察だ。
この警察の中で、そこそこ出世した輩を女将の “定食の中” に組み込んだ。

   “定食” が喜ぶのは、女将の寝床の中~資本も税金もゼロだ。


そこそこ警察で出世したオヤジは、
~定年退職後~まとまった銭(退職金)を手にした。

銭と女将を寝床の中で握りしめたオヤジは、脳ミソの中で本気になった。
ヤツの “脳ミソ” は、警察の中から出た事が無かった。

警察で巧くやるには、とにかく “目先の目上” ~↑上↑を眼の中で見ながら
↑上↑ を盛りたてる様に頑張る事だ。~コレに尽きる。

それが、突然~定年で解放された。
解放と同時に、女将の柔らかい乳の上で銭を掴んだから

そのまま~桃源郷の内で~極楽浄土に舞い降りた。

……………学校の教師か、警察か、、、
“脳ミソ” が組織の中だけで育ったヤツが、狂いだしたら限度が無い。

世間の常識が解る相手じゃない。

すっかり、その気に成ったオヤジは、何もかも捨てて女将に入れ込んだから
常識的に~もう一人の女が燃え上がった。…………オヤジの女房だ。

定年退職まで尽してきたオヤジに、突然裏切られた女も
オヤジと同じ道を通って~女将に~抗議。最初は口喧嘩だったが………

……………回数を重ねる度にエスカレートしていった。

       …………………ここまでは、火の酒と一緒に流れたウワサだ。
夜の路地

人に話したくないウワサなんてヤツは、おかしなヤツだ。
     “絶対ナイショ” の服を上手に着ながら
      そのくせ “聞き手” を探している。

こんなモン。警察や教師や~御立派な方が、うやうやしく聞きに行っても
だれも話やしない。話すわけが無い。

火の酒の話は、火の酒に混ざり出る。
~どこが元の話か~本人にも解らない。

が、あんがい正確な一面がある。

このまま~真っ直ぐ動けば~一か月位で何もかも解決していたが

     警察の組織が~真っ直ぐ行けば~
        警察で、そこそこ出世したオヤジと~
                     ~その女房が、まともに出てくる。

闇・仮面
何の組織にも “裏と闇” があるもんさ…………………………
             …………………………まず、動かない。~動けない。

  ~~~~結局~~女将の イロ(彼氏)を数人調べて~
…………イロが多すぎて、特定できない。
………………~てな、、、理由か~言い訳を、もっともらしく最大限に誇張し

女将の イロ の数を前面に押し出し、
………………数を理由に事件全体をボカシして、

何もかも塗りつぶして終わりだろう~

もちろん~イロ の中に~あのオヤジのツラは、入ってない。

たぶん~そうなる。

が、女将の血に染まった火の酒に付いた~あの足跡。~あれは女の足だ。

これさえ隠せば、全てウヤムヤになる。

女の足を残した、女将の血の涙と火の酒が

ただ一つ真実を語っている。
         あの~足の跡は……………………赤い足跡 “女” だと、

………………………男なんか調べてどうするんだ?男は営業用さ~……………
                女将を殺したら~何もできなくなる~~~エッチぃ~もできない~
                                          
                    まぁ~真実なんてモンは~人の都合で何とでもなるもんさ




仁王の顔
 もともと “お国” が信用できない国~たとえばロシアでは
国民が国の機関を信頼していないから、
          個人の車・車庫・住居・倉庫…
               ~いたる所に、ビデオカメラを設置しているらしい。
                 自分の身は、自分で守る~最も確かな方法だ。

 日本では、やたら “安全” を強調して、
新聞・テレビなどで~官民一体の “安全対策”
が警察主導で強力に推し進められる報道が~事あるごとに繰り返されている。

疑う人は、いない。
   日本は世界一安全な国だ。

“お国” と “報道” は、常に正しい。
     ~報道関係者は警察発表の通りに放映する~

丸暗記の受験勉強で、培われた優秀な国民は~
       全て鵜呑みにして、周囲と同じ様に納得する。

      
          ~戦争中の “大本営発表” と、まったく同じ現象が今も続いている。   

テーマ:なんとなく書きたいこと。。 - ジャンル:日記

  1. 2014/10/31(金) 01:20:32|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

地鳴りの墓

                  地鳴りの



……………たしかに、この墓だ。
                     


                 ~~~~~34 年前~若造が~柔らかい土をクワで掘っていた。

その当時………………
     つい最近~と、言っても一か月位は経つが
                       …その位前に埋めた棺を掘り出している。

昔は、火葬ではなく土葬が主流だった。
人が死んだら、カンオケに入れ~その集落にある山あいの墓に埋める。

輪廻転生
  ~人は生まれ変わり、また現世に現れる~死とは、旅立ちである。

 スコップやクワで土を掘り、棺の外郭が判る位までの深さになると
死臭が臭ってきた。いくら秋の初めでも一か月位たてば腐っている。

棺の四隅に一人ずつ屈強な若者が立ち、引き摺り上げた。
こんな仕事は、警察学校を出たばかりの新米の若造が選ばれる。

若造は、言われた通りに棺のフタを開けた。
~人間が腐ったら~これだけ大きくなるのか~カンオケ全部に死体がギシギシだ。

膨満死体~黒い塊。
全身が腐敗ガス~ガスが人間の皮を被っている。

眼は白くなって、大きく飛び出し、
舌も腐ってガスで膨れ上がり~口の中から外へ、はち切れんほどに出ている。

巨人様観の奇怪な怪物~
赤鬼・黒鬼・青鬼等………死体現象を昔々から鬼に例て伝えられた。

仏教の宣伝材料にもなったが~ただの腐った肉だ。


   全身が腐敗疱。
    
        ~コレをカンオケから外に出さなければ━━━Ψ(°д°;!)!━━━
        ~死体解剖して、体内から資料がとれない( ̄◇ ̄;)

まだ夏が終わったばかりだ。額や頭から汗が噴き出す。
が、ゴム手袋の両手は、腐った人間の腐敗汁でドロドロ。~まったく使えない。

ハエが数匹~蚊も飛んでいる。
こんな時に意地悪く~顔や鼻に飛んでくるが、頭を左右に振ることしかできない。

死体にとまっていたハエが、からかう様に顔の前をブンブン飛んでいる。
何も見ない方がいい。

腹をメスで切り裂くと内臓が飛び出した。
ガスで膨満し、パンパンになった小腸がプルルンと震えた。~まるで風船だ。

メスで突くと、プスとは鳴らなかったが~辺りに強烈な腐敗臭をまき散らした。
腸や胃袋の内容物が欲しかったのだ。陰茎はメロン大に膨満していた。

この男は、この付近で山師(木の伐採・運搬・販売等)
と言われる林業の仕事中に倒れて
救急車で搬送されたが間もなく死亡したもので、

遺族らによって “農薬による毒殺”
~“殺された” との訴えが後日あった。



……1980年

全国各地の自動販売機の商品受け取り口に、
パラコート(除草剤)を混入したジュースなどが置かれ

毒物の混入された飲料水を、置き忘れの商品と勘違いさせ、
それを飲んだ被害者が命を落とした。
               (パラコート連続無差別毒殺事件・全て未解決)

当時は、瓶で販売されている飲料水のキャップは
構造上~開封と~未開封の区別が付きにくかったため、

一旦開封し毒物を混入した上で、
キャップを戻しても、一見目には、そうと分からない事が多かった。

当時は、防犯カメラもなく、
物証もほとんど残っていなかったため、
犯人は捕まらないまま迷宮入り。
          {関連事件34件(模倣犯を含む)のうち、13人が死亡}

           **********************************
                        パラコートは除草剤。(現在は改良されている)
         
                          この当時24%濃度の “液剤” が市販されており
                          18歳以上で、印鑑さえ持っていけば
                          農協などで買うことができた。致死量は15CC。 
                        ******************************************    
                           (“液剤”の 除草剤パラコート) 
                                       パラコート

                                         (現在は、ありません)
                          ****************************************

 戦後のドサクサが少し落ち着くと、民主化・近代化の波が押し寄せ
農村や漁村にも、これまでになかった機械や薬が出回る様になった。

が、皆さん慣れてなかった。

~それまでの農業は、クワやスキで土を耕した。
スキと言っても解らない人は~スコップを連想すれば、少しは近い。

とにかく、機械や薬は、ほとんど無かったが
高度成長期に入り、生産性向上が重視され、
さまざまな方向に、近代化が急速に広まった。

それに、この当時の農薬は強烈だった。

 それもそのはず、

戦争中のドイツ軍が使っていた毒ガスや
薬物の分子構造を少し変えた(改良した)農薬が横行していたので

素手で無防備に触れたり、
密閉された小部屋(ビニールハウスや倉庫等)で使用した場合、

そのまま死亡した事例があり
現在では、改良され安全になっている。




 あまりに急激な死に直面した遺族が、
“毒殺” を疑い “訴え” を起こしたのは無理もない。

この当時~病院で死亡した者には、
医師の届けが無い限り警察は動かなかった。


   …………………それじゃぁ~これから大捜査が始まる\(^o^)/


若造警察官は、墓掘りの後、わくわくしながら引き上げた。

~その日の夜~
 若造警察官の肝試しが始まった。


 膨満した腐乱死体~黒い腐った肉の塊をカンオケから外に出す際。
死体に触れると、腐った人間の皮がズルズル剥ける。

指なんか~指の形のまま~まるで手袋を抜かす様に

指の形の皮が、ズルリと取れ~中の肉から汁が垂れる。
医学的には汁なんて言わないが、そんな事はどうでもいい。

汁は汁~それ以上の思考は…できない。

メチャクチャな御仕事をさせた若造警察官に、
まるで戦国武将を気取った刑事課長が
“焼き肉の御馳走” をしてくれた。

腐った人間の肉を数時間取り扱った者に、
      ~~まだ、風呂にも入らず。後始末を終えた若造に………………

           “焼き肉” を “喰え” と言うわけだ。  

                 ……………~ありがたく “いただけ” と

若造警察官は、生まれて初めて警察幹部を見た。

まるで天下を取ったかの様なモノ言いで御馳走を振る舞う、我らがボスは

本件 “毒殺事件” のテンマツを~焼き肉とビールを片手に話しだした。

 我らがボスは、

事件現場の台所にあった “しょうゆ” (当時は一升瓶入り)から
除草剤(パラコート)を発見した。

醤油のビンから薬物が発見されたから
~毎日料理をして、被害者に食事を出している~被害者の妻を “取り調べた”
 
    …………………が、いくら調べても歌わない(自白しない)
        
            ~矛盾点を追及する材料も無いから~釈放した。

との内容だった。
で、最後に朗々と付け加えた。

         ……………「疑わしきは罰せず」と、

立派な御言葉だった。

疑わしきは罰せずとは、
有罪か無罪か確定していない人は、
疑わしくても罰するべきでは ないということだ。

有罪が確定するまでは無罪として、扱われるべきであるという、
刑事裁判 の「推定無罪」の原則である。

   “疑わしきは被告人の 利益に”…………………… 
      ~………極めて民主的な理想論を
                トゥートゥー~と演説した挙げ句


~早い話が “収束宣言” で終わった。
~えらく力(リキ)んで、ヤメるものだ。

しかし~醤油のビンに農薬(パラコート)を入れたのであれば
~当然~その家の妻も食する事になる。あたりまえだ。

現に腎臓や肝臓が悪いらしい。

それが~“被害者の妻” を取り調べただけで “終わりか”~??

??????……どこが “疑わしい” の?

山師(夫)を殺したら~経済的に最も困るのは妻でしょう????
大きな保険金なんか加入していない。~妻の収入源は???????
 
…………ほかに “誰もいないから” ?
     
        何も “思いつかないから” ? 何もないから?

          ~~…~眼の前の “妻” が “疑わしい” のだろう?

“訴え” があった以上~何かヤラないと、カッコウがつかん。
     ~だから~最も手っ取り早い~女を使ってカッコウをつけた訳か      
      
      ……普段は、農作業しかできない田舎者の “訴え”で
              ~被害者の中心的な存在 “妻” を取り調べたら、

          ビックリして、すぐに “訴え” を取り下げる????
               現に~“訴え” は、静かになった~……………? 
   
                ……それじゃぁ~
                       何のために墓を掘って

                         腐乱死体を取りだした??????

結局~事務処理の為に~たた形を創っただけか?
事件の “結果報告” を警察本部へ “上手に報告” するための “道具” か?

~それだけのために、あの腐乱した膨満死体を掘り出し~

その肝試しに、焼き肉を喰わせながら~……………………

     「疑わしきは罰せず」と、大演説をブッタ。
        “罰” が無いなら、捜査は終了。
              ……………………後は “上手な報告” だけだ。

            ~このガキ~学生時代なら半殺しだ。
                             …まぁ~これが警察か?



山里・川
                      (写真は “日本の山里・全国版” ~事件には無関係)
 
事件現場は、○○村の山間部にある。
山間部と言っても○○村全体が過疎地で、大きな山間部だ。

その村の中でも、
特に林業が盛んな山深い地区で、
戸数100軒余りの人家が谷間の道沿いに点在している。

人家の前側は、谷と川~後ろは山。
結局~道沿いにしか平らな土地はない。
典型的な高知県の山村である。

皆それぞれ縁戚関係を持つものが多く、もちろん顔見知りである。

家を留守にする時も “鍵をかけて” 外出する者は一人もいない。
夜寝る時もそうだ。

とにかく “鍵” とは無縁で、
施錠設備のない家もある。(こわれて、そのまま)

これなら~
台所の醤油瓶に農薬を入れるのは誰でもできる。~簡単な事だ。


その日に死なないまでも、
数カ月かけて病気風の死に方をした者は?……~二人いた。
                             (現実には、
                               たぶん~それ以上?)
 同世代の男女ふたり、二人とも連れ合いを亡くした一人暮らしだが
元公務員の二人は、過疎地の田舎村では、裕福な暮らしぶりだった。

が、二人とも村外の病院で多臓器不全(腎臓・肝臓・脾臓等)で死んでいる。


………~どうして?これだけ多くの内臓を~一度に患ったのか?????
               ???~医者が首を傾げて~不思議がった~らしい。
      

   “医者が不思議がる”???……~ウソつけ。とぼけるな。
               ????~そんなはず~ないだろう。

“多臓器不全” なんて病名はない。それは状態を指摘した言葉だ。
“毒物” 以外に原因があるのか?~医者には解っているはずだ。

          ………………が~関わりに成りたくない。


それに、少しぐらい “オカシイ” 状態があっても “警察が動くか?”

    …………………また~かりに “動いても?何ができる?”
                            ~どうせ “事務処理” だろう?

~そのくらいなモンだろう~~~~~~~~~

現に~その通りの事務処理しか~しなかった。
……………………医者の考え方は、正しかった。


同じ地区・しかも僻地の寒村で、
二人の人間が多臓器不全だと???………~いい村だ。


 
  田舎に行くほど、見て見ぬフリをする風習がある。

~窃盗被害の被害届も出さない場合も多く
警察が裏付け捜査に行っても、
被害の届けさえ出さない~親告すらしない者もいる。

この様な場合~
犯人(縁者・知人)を知っているから、何も出さない訳だ。

同じ現象は“放火”にもある。

  …………………「あれは~恐ろしい婆(ばぁ~)さんョ」

これだけで、
地元では “暗黙の内” に “全てを了解” ~他には “何も語らず”

  ??~通訳がないと解らない?

    少しオカシイ “婆さん” がいて、
     何か “気に入らない事” があると “火をつける”
      だから~当らず障らず~
      その婆さんに接していなければ、後で大変な事になる。

との意味で、普通なら「放火罪で捕まえたらいいじゃないか」と思うだろうが
刑務所に入っても、少しオカシイ人は平気で帰ってくる。

しかも、この人の縁戚関係者は、“隣~近所” にいくらでもいる。


………~だれが後々の事を~面倒みる。だれもシナイだろう。
    ……………………世の中~学校の教師や警察が言う様にはいかない。
         
       ………………………バカほど~口で偉そうに、理想論を喋るモンさ。

この様な風潮は、
現場(地元)に “根” を下ろした者でないと、“空気” すら読めない。
要は “根” だ。
昔の刑事が言うところの “畑” “情報源” だが

コレを大事にする風潮は消えた。
“根” “畑” を創り、地元の “空気を読む” 必要性も感じない。
~感覚が欠落・欠如した人間が多く

もちろん警察幹部に、いくら説明しても無駄。

    まず自分自身を基点にして、
        ↓“下”↓に対しては、戦国時代の “織田信長” の様な振る舞い。
    
    が、↑“上”↑には、
        “太鼓持ち” か “メカケ” のごとく、
         自分のケツの穴を出す~ただの屁だ

若い・出世の見込みがある
自称エリート刑事課長なら~ことさらコノ傾向が強い。  

要するに~本人の価値観は組織の中にしか無く~外にあるのは全てボケゃ~
       警察で出世するには、昇任試験とコネじゃぁ~あとは、どうでもえぇ



山里・全体

 山里の道を遠くから見れば、車が走る車道しか見えない。
~それはコンクリートを使ってできた道で、大昔からの道は山裾にある。

車が走る道沿いに、一列に並んだ山里の家。

が、家の裏側には、
江戸時代以前から踏み分けた “三尺道” が~あらゆる方向に走っている。

“三尺道” とは、
昔々~牛・馬が農作業をした時代。
道幅は三尺(約90㎝)あれば充分だった。

三尺の道は、隣近所から田畑へ~山の尾根へ~…………………………
尾根を越せは、村外へ~どこにでも行ける森林の山道だ。

しかも車社会になってからは、
人々の関心はコンクリート道路しか眼中にない。
だから~三尺道は誰の目にも触れず~どこにでもいける不思議な道だった。

 戦争中から戦後のドサクサには “密造した酒・焼酎” を背負い、
取り締まりの眼を逃れ、町まで運んだ。~これが、いい金になった。

    “密造” したモノは “無税” だ。~これほど便利な道はない。

     “密造酒” と共に、三尺道は踏み固まった。


   誰にも見られない、不思議な山里の道を老婆が一人、
  鎌(カマ)を持って歩いていた。

鎌は草刈り用のカマだ。~山里では普通の光景。
鎌で畑に生えた草を刈る。その為にイツモ持ち歩く。

一見、働き者の元気な婆さんは、地元では “東京婆さん” と呼ばれていた。
東京から帰って来た婆さん~だから “東京婆さん” だ。


 日本の高度成長期~1950年代、60年代の日本は
地方に住む若者の多くは、中学校を卒業したのち

経済的な理由から高校へは進学せずに仕事に就いた。

これら中学校を卒業したばかりの “15歳・16歳” の若者を
工場労働力として青田苅りしていた時代。

地方の一中学校から “10人・20人” と・まとめて就職者を募り、
それを就職列車を仕立てて、都会へ移送した。
集団就職・おめでとう


これが低賃金で、戦後の日本復興を支えた陰の功労者だった。

 雇用主は、重労働や低い生活水準に慣れている
若い未熟練な田舎出身の労働者を

     「金の卵」と呼び、好んで雇った。




“東京バーさん” は、10歳で母親に捨てられた。
(父親は、10歳から肺結核の為に入院していて、12歳の時に病死)


 昔は子だくさんだ。
最初に生まれた子と、一番下の子は、親子ほどの歳の差があったのは珍しくない。

“東京婆さん” は、末っ子でだった。
兄嫁と母親が不仲の内で “厄介者” の様に育てられ、
兄嫁にいじめられて、本当に辛い思いをした。


ようやく中学校を卒業して、
~「食い減らしのため」就職列車に乗った。ふる里には鉄道が通っていない。
集団就職・セーラー服

朝早く20㎞以上の道を~乗合バスで~やっとのこと、川を超え
この地域の中心地にあるバスの駅までたどり着く

~そこから、さらに30キロ以上の道をバスに乗り、やっと鉄道の駅に着いた。

SL(蒸気機関車)を見るのも珍しかった時代。

「金のたまご」だと言われて、
修学旅行の延長のような気分で、集団就職列車のSLに乗り、
東京駅に着いたのは、夜遅く~やっとの事だった。
集団就職・駅に着く


駅の構内では、就職先の人が迎えに来ていて、列車の中で知り合った友も
会社の人に連れられ 5人、10人と少なくなってしまう。

食べ盛りの若僧も、腹を空かしてホームに座り込むようにしていると、
就職先の担当者がプラカードを持って探してくれていた。


 これから先が、本当の地獄だった。

“東京婆さん” は、大手繊維系企業の工場に入った。
自動車のブレーキライニングを作っている工場だった、

高さ3~4メートルもある巨大プレス機を年若い女の子が扱った。

工場敷地内に寄宿舎と定時制高校を設置してあり、
募集要項に「高校進学ができます」という文句を歌(うたう)っていた。

で、一日のスケジュールは、寄宿舎で起きると日中は工場で働き、
仕事が終わると、敷地内の夜間高校で勉強というものでした。

もちろん~その頃は、まだ休みは日曜だけだから、
工場敷地から外へ出るのは日曜だけ。
かつて女工哀歌とされた明治・大正時代を彷彿させるような就労環境だった。

いつの時代にも、あることだが
都会の生活や仕事環境に幻滅した。と、いう理由で、故郷へ戻った人もいたが、

実家が貧しいから、すんなり帰れる状態ではなかった。

慣れない生活苦からくる精神的疲労から
17歳の時に顔に白癜(しろなまず)という病気で、
顔や首の皮膚が白くなる不治の病気にかかった。

白癜(しろなまず)とは、
尋常性(じんじょうせい)白斑(はくはん)病の通称名で

白斑病とは、突然皮膚の色が抜け、白い斑点ができるものです。

白斑病は後天的なもの(遺伝的ではない)で、
美容的な皮膚の問題以外に身体への影響はない病気なので、

今なら色んな療法があるだろうが~この当時は、三大難治皮膚病とも言われ
なかなか治りにくい皮膚病だった。

伝染することは無いが、
仲間からは「気持ちが悪い、移されそうで怖い」と言われた。
早く、この場所から逃げたかった。

美形の子は、もっと条件のいい “夜の職” に転向する子が多かったが
~白癜(しろなまず)では無理だ。

汽車に乗るのも初めてだった、田舎の小娘に出来ることは~ただ耐えるしかない。

   ……~ほかに方法が無かった。
                  ただ~裸電球の下で~………………耐えた。


 年頃になって、体だけが目当だったタチの悪い男に、
オモチャにされた事もあったが、他に行くとこが無い。

たった一つ良かった事は、故郷の兄嫁が病気で亡くなった。
 ~あと少し働いて、年金が入るようになったら~故郷へ帰ろう。

これだけが生きがいになった。



 これが “東京婆さん” の経歴だ。~普通なら、これで終わりだ。
が、生まれ故郷に帰ってみると、
数十年前~中学校当時~学校ではデキが悪かった金持ちの娘が

~そのまま~金とコネで~学校の先生になっていた。
~今や高額の年金生活者となり
人から “先生・先生” と言われながら、村の行事の世話役になっていた。

他にも~もう一人~また、もう一人。
同じ様なアホが、
田舎のコネで、上手に~ノンビリと人生を乗り越え、年金をもらいながら

村の指導者的な役目に座り、なつかしそうに “東京婆さん” に声をかけてきた。
“東京婆さん” は関東の “江戸っ子弁” で
スマートに “粋” な返答をしたが、内に秘めた心は

やっぱり “人生は銭” かとの思いが強烈に湧き上って来た。


山里・三尺道


 “東京婆さん” は、誰にも見られない “三尺道” を歩きだした。
手には “鎌” を持っているが、この付近では草を刈る為に誰でも持っている。

三尺道は~畑へ~隣の集落へ~尾根へ~どこまでも通じている。
                                    
竹藪から顔を出し、
畑で熟れているスイカに、鎌で浅い切れ目を入れた。切ると、2~3日で腐りだす。

モモやナシも、同じように浅く切った。
       「~どうせ年金暮らしのアホが、暇を持て余して作ったモノじゃ」

なにか~得体のしれない憎しみが沸々と煮えたぎってくる。
“なぜ?” と言われても解らん。ただ~快感を感じる。
  
            ************************************
                この様な事は、一度も無かったので “ウワサ” が駆け抜けた。
                 ~それと同時に “ウワサ” を話題にする際 

                本名で “ウワサ” をするのが “マズイ” ので、
                “東京婆さん” との名前(隠語)が村内に定着した。     
                      
                  ~つまり、この時点で~地元では “有名人” 
                    …………何も知らないのは、警察だけだった。
                ***********************************************




 “快感には限度が無い”

~最近~草を刈るより、薬で枯らす便利な除草剤が出回るようになった。
しかも強烈な薬らしく、隣村の集落では、

夏に噴霧器で、風下から除草剤をまき散らしていた爺さんが
畑で倒れて、病院に運ばれ、10日位で死んだらしい。

  ………………~病院で死んだら “病死か事故死よ”
             ~それだけじゃぁ~殺したわけじゃない。

              ~スイカを鎌で切るのと~同じ様なモンさ。


眼・日本人

  集落を走るコンクリート製の主幹道路は、一本しかない。

この一本に入る、出入り口の
~山の中腹に “東京婆さん” のあばら家(離れ屋)がある。

道路側に木製枠が少し曲がった、動かない窓がノゾキ穴の様にボツンとあった。

つまり~この集落に出入りする車の全ては、婆さんの家から観察できる。
しかも裏山には“三尺道”が、深い森林の中を静かに流れている。

時間だけは、ウンザリするほどあった。
まだ暗いうちに眼が覚め “また一日が始まった” と、思う。

~この瞬間が一番つらい。

窓の “ノゾキ穴” から見ると
~誰の車が~どちら側へ走ったか~手に取るようにわかった。

この村では、人の職業や趣味趣向まで、わかっている。
そこまで解れば、誰の家が留守か~車が無かったら~留守だ。

村の中じゃぁ~バスも走ってない。
車かオートバイが無かったら、買い物にもいけん。
足が無いのと同じじゃ~足をみりゃぁ~留守かどうか解る。聞くまでも無い。

    “東京婆さん” は、無言で動けた。
             ………………~今日は、あの家が留守だ。

     ~“三尺道” からユックリ流れ出た。
           まるでイカダに乗っている様に~音も無く歩いていく。

手には、いつもの鎌を握っているが
モンペ(ズボン型の野良着)のポケットには、除草剤が入っていた。

鍵をかけてない留守宅の裏手は、ハンで押したように山があり、三尺道が通っている。
三尺道から台所に入るのは、婆さんの “あばら家” に入るより簡単だ。

台所に必ずあるものは、醤油だ。ショウユが無い日本の家はない~ココは村だ。
~必ずある。しかも一升瓶で。

一升瓶の中には、7分目~8分目位の醤油が入っている。
これに除草剤を半分ぐらい入れたら~ずいぶん薄くなるから~すぐに死ぬ事はあるまい。

醤油は毎日使うものだから、徐々に少量の薬が入る。
      …………死ぬことはない。病院へ行くだけだ。~たいした事じゃぁ~ない。

        
 …………緊張感の中で~最高の快感を感じながら、2度3度と繰り返した。

やがて吉報が届いた。二人入院・一人通院。(その後~全員病死)
                              (たぶん~それ以上?)
   
……病院へ行くんなら病気だろう~“病は気から” と言うだろうょ~病気だよ。

が、一つ気になる事がある。

“三尺道” を動いているとき、
何度か知り合い(御近所)の山師(木の伐採・運搬・販売等)に会った。

~ちょうど、その付近で仕事をしていた。(複数の作業員・遠目の山師の目撃者)
何回目か近くで顔を合わせた際、山師が “歩いているだけ” の婆さんを見て

       「散歩かい?…………」と声をかけた
          
          …“この村で、鎌を持って散歩なんかするか” ボケェ~


この一言が気になった。

          …“もう一人だけ、病人を増やすか”

ヨケイナ事を言った山師は “病院へ行ってもらう”
~たいした事じゃない~病人が一人増えて~病院がもうかるだけだ。

“東京婆さん” には、
除草剤を配達する “この作業” が “ベテラン” の域に達していた。
              

          ……~たいした事じゃぁ~ない。

いつものように “三尺道” を流れ~知り合いの山師宅へ~

台所の醤油を取り出してみると、
    一升瓶の半分以上使っていたが、いつものように除草剤を入れた。

  2~3日は、何も起きなかったが
山師宅では、年に数回は御馳走(すき焼き)を食べる習慣がある。

昔~牛肉は、高価なゼイタク品だった。
~ステーキなんて、家庭では見たことが無い。
映画の中で “アメリカ人だけ” が食える肉だ。

……~“すき焼き” 以上の料理は、日本には絶対ない。
                          ~ステーキは非国民の喰い物だ。

…………あんなモン喰っているから~アメリカ人は、ハゲが多い。

           …~ホントかナぁ~…と、思いながら~土佐の田舎で育った。




 山師の食欲は絶大なもんだ。
空気がキレイな山奥の山村で、一日中重労働する山師は、

俗に言う “山師の一升メシ”

飯を一升食う “一升飯” と言われていた。
酒もメシも、一人で “一升” たいらげる。
と、例えられる大飯ぐらいが多かった。

それが~久々ぶりにスキヤキで晩飯となった。

焦げ付かないように、たっぷり汁を入れ
野菜や肉と一緒にウドンを入れて堪能するまで食った。

汁を多くしたのは目的があった。
    ウドンは汁を多く吸うから、初めからダシが出た汁を多めに……………

そして~
      ~久し振りのスキヤキは、一度で終わるのはモッタイナイ~

この様な場合。
現在の都会の若者には、理解できないだろうが。
~翌日アマリを食った。

つまり、
  その時食べたスキヤキの鍋を、その日に洗って仕舞うのがホントだろうが
            ……………………~それじゃぁ~そこでスキヤキが終わる。

だから~洗わずに、そのまま残して翌朝~再挑戦する。

これで~二度・すき焼きが食える。

………美味しく食べる・とか
     ~上品に食べる・とか
      ~そんなモン、土佐の田舎にはなかった。

徹底的に食う。
山師はスキヤキを残して、翌日の弁当に詰め込んだ。

山師の弁当カン~
この当時は、大きく・ひろい~金属製の箱。(弁当カンのカンは、缶の意味)

重箱よりは小さいが、
メシとオカズ(スキヤキ)を山モリに入れ、上からスキヤキの “汁” を

タップリかけた “汁カケ飯” の上から、
弁当カンのフタを~ギュウ~と押し込むと
メシがギュウ~と “圧縮され” 最大限のメシが入る。~容量の倍は入る。

 山師は、容量の倍は入った “巨大な弁当カン” を持って山仕事に出かけた。
…………………………“東京婆さん” の思惑で計算した数倍のパラコートを持って

いつものように汗をかき重労働に精出し、
全身の血液へ、内臓から吸収したエキスが廻った午後~山師は倒れた。

…………………そのまま病院へ運ばれたのだから病気だろうが、早すぎた。

山師の食欲は “東京婆さん” の思惑の数倍。
たぶん~除草剤の濃度もイツモより濃いかった。

“病気になった者” の原因と結果を、最も詳しく理解している婆さんは
    
   やがて~………~警察の足音がする~足音がする~足音がする~~~~~~

と、独り語を~繰り返し~繰り返し~繰り返し~~~~~~~~~~~~……………………

眼・黒

 …………不眠症とノイローゼ的な症状で、
             自宅付近の草むらに~隠れた警察官を探す様に
                   …………家の周りを徘徊する様になった。
                       

徘徊したから~見た人がいたのだろう~その後、即・精神病院に入院した。

田舎では、特に山村では
 ………………………~これは、非常に悪い言い方だが

よほど悪くならないと、この種の病院へ “入院” させない。

一族の者から “病” が出れば、村内の全てに知れ渡る~ウワサが走りだす。
                   ~だから自宅監禁された気の毒な事例がある。

虫歯と精神病は、早く病院へ行くほど治りが早いものだが、
僻地では~そうはいかない。

が、“東京婆さん” は、ノイローゼ程度・不眠症程度で早々と入院した。

      ……つまり~と、思う。
                周辺の身近な人達は、充分な認識があったのだろう。

“知っていた” とは言わない。

“充分な認識” が有った。
~だから “隔離” (病院)した。~逃げ込み寺だ。
      …………………………~このくらいは、言ってもいいだろう。


 しかし、その必要はなかった。

こっけいな “蛇足”~
       …………婆さんは、ヘビの絵に足を書いた。



 警察は “墓を掘った” ~“腐乱した膨満死体” を解剖した段階で

  すでに “収束宣言” の結論を用意していた。

           いや逆だ、“結論ありき” で “墓を掘った”

           ………………“結論の型” を整える為に “墓を掘った”
                                 
                        “墓掘り” は “お絵描き” だ  

                           ~自分は自分で守るしかない。

“お絵描き” をしながら上手に “↑上↑” へ ,
      …………………………県 警察本部 へ 御報告したんだろう。

~この刑事課長は

    ……出世街道を驀進(ばくしん)した。




     バカな “墓掘り” をしたのは、警察学校を出たばかりの
 
             クソ若造の~新米アホ警官だ。

                  ~オレの事さ、大ボケ野郎だ。

大ボケ野郎のクソ若造は
その後~何とかして~警察をヤメて、足を洗って正業に就こうとした。

一時期、独学で猛勉強して “社会保険労務士” の国家試験を取った。
都会なら~これでヤメだ。

が、不景気が続き~田舎の大企業(土建会社等)が、次々に倒産する中で
子供は進学~就職~女房は病気になって~結局何もできず

また気を取り戻そうと、一頑張りしたところが
またまた~四万十川の辺で、警察によって隠蔽された “警察犯罪”

                    「銀行員失踪事件」(悪魔と踊ろう)に遭い

ミミズの様に生きていく羽目になって、やっとこさ~定年より4年早く警察をヤメた。

大ボケ野郎の “墓掘り” から34年たって
    クソ若造の~新米アホ警官も中高年のクソオヤジになった。

60歳を過ぎ、後どのくらい生きるのか~
  ぼんやり、物思いにふけりながら田舎道を歩いている。


  遠くで~稲刈りの準備をしている田んぼの中に、
作業の邪魔をしている~無用のカカシが、一本足で笑いながら立っていた。
カカシ

脳ミソの中まで、ワラでできたカカシは、
       使う時も・捨てられる時も~笑えるもんだ。

まるで粗大ゴミの様に~~~
………………最初から~最後まで、笑いながら使われ~
                       ~笑われながら捨てられるピエロを~~~

なにか~自分を見ている様な・親しみと・あわれみを感じた。

  
   34年たった秋
          ~カカシにひかれて、腐乱死体を掘り出した墓を見たくなった。


~あれから34年
寒村は益々寒村に~すでに限界が過ぎたかのように、だれも歩いてなかった。
動いているのは、風に揺れる竹かススキの穂~村の亡霊か、他には動けない。

あの時の事件関係者は、皆さん全員~亡くなられた月日が流れた。
もし生きておれば、110歳を超えた人もいる。
              ………………………~それは~ないだろう。

みんな死んで、墓に入っている。
墓の中で何をしているのか、もし世間で話題になる死後の世界があるのなら

この大地を引き裂くか
~せめて、秋風のメロディ~♪で “地鳴り” ぐらい歌ったら~~♪~♪~~~~~♪

少しは、、マシな世の中に成るのかもしれない。

         ………………カカシは34年前の夢を山里に見た。 














































テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済

  1. 2014/09/28(日) 14:10:21|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

夜叉

                   夜  叉


 畑のド真ん中。
360度どちらを見てもフラットで、よく見える。

あと1キロメートル位で、モーテルがある地点。
ゆるい左カーブにさしかかる手前に、電柱が一本。昨日までは立っていた。 

その電柱が、根本から見事に折れ~車の上に~のしかかる様に倒れていた。
車は運転席を中心に「くの字」に折れ曲がり、中に人が三人。・・~酒臭がする。

運転手は、ハンドルと車のボデーに挟まれ頭から大量の出血。・・意識がない。
助手席の女は、男の体に乗っかる様になり、意味不明の言葉をわめいている。

これだけ元気なら軽傷だ。

もう一人、後部座席の男は、ものの見事にガラスを突き破り、上半身が車から飛び出していた。
・・・・・・たぶん即死だ。

 見覚えのある顔。
前科はないが以前、盗人で調査した事がある。

 午前3時、飲酒運転・スピードの出し過ぎでカーブを回り切れず側面から電柱に衝突。
2人死亡(男)・女は軽傷。 

すでに警察組織にイヤケがさしている私には、交通事故処理は、どうでもよかった。 
~どうせ警察の事故処理は“飲酒運転・死亡事故”で終わりだ。


ただ、いくら飲酒運転でも現場にスリップ痕が無いのと、盗人の「死に顔」が気になった。

 習性的に、知り合いのホステスにアタリを付けて聞き込んだところ、
軽傷の女は、酒に酔うとエッチをしたがるらしい。

いい話になるまでは、色気のある可愛い女だが、
ある時点で突然に豹変し、男が運転する車の助手席で、ヒステリックにワメキながら        
     「死にたい~・・・」と、大声をあげ、

男が握るハンドルを両手で押し上げる魔性の女らしい。


 これまでに、あやうく命拾いしたエッチな野郎が、
後日~眼をむき出して、焼酎に酔いながら話したらしい。

女は九州から流れてきた独り者。・・・・ワケありの女らしい。

      女の氏素性なんかどうでもイイ。
       面白おかしく飲んだ後、一発できたら最高の女さ・・・

       漁場の出会いは、陸(おか)の上~カツオ船に乗れば~それまでじゃぁ~
       船に乗り込んだら半年ぐらいは海の上じゃ~どうでもエエぞ!


無免許でも、平気で新車を買う漁場気質で酒を飲み始めた。
      ~車はガソリンさえありゃぁ~走る。法律で走るワケじゃない。
         ~女は酒と銭がありゃぁ~いい。

いつものように腹一杯飲んで、女を仕込んだ。
        ~あとは、どこかに~しけ込むだけ~

女を車に乗せ、ヤル気ムンムンで飛び出したが
今まで、酒に酔いつぶれ、助手席でウトウトしていた女が~突然わめきだし
        

         ~「死にたい」~と叫び~運転している男の左腕に抱きついた。


車は横滑りしながら、山の排水溝に衝突し止まった~危うく転落するところだった。

・・・・・・いくらなんでも~こんな女とヤレるか!~その場で、女を蹴り出して帰った。



         ・・・・・・・・・・コイツがエサになるところだった? 
この小話から~・・3ヶ月ぐらい後の飲酒運転死亡事故だ。

~女は、“死にたい” と叫きながら運転手が握るハンドルを押し込んだ。
           ・・・・・・・・・・・・・・・・つまり、車は右側に急回転したはずだ。

              女が殺したようなものだが
                        いまさら~警察に話して何になる
                            何もしないだろう

       

 事故から半年後の12月頃、海から吹きつける独特の荒い風の中で、
派手なスカートを風の吹くまま、気ままに羽ばたかせながら、

若い女が九州行きの巡航船に乗り込んでいた。 

女の前には、年老いた男が
        ~後ろには、深いシワの老婆が女を挟み

取り込むように。
 3人が同じ歩幅、同じ表情で、下を向き無言で乗船する。 

女の両親が~なにがどうでも~女を連れ戻しに来た。無言の帰郷。


2人の老人は、おそらく死んだ後も~夜叉に付きまとわれるだろう。

テーマ:雑記 - ジャンル:本・雑誌

  1. 2014/09/14(日) 13:04:58|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ゴースト

                       ゴースト                   






 おだやかな1日だった。

事件、事故、もめ事・何にもなかった。田舎町の警察署での日曜日。

 朝から当直に入り、
アホ署長が地区大会で「賞」を受賞した「寒ラン」を地元の有力者からプレゼントされた。・・と、

タダで手にした優雅なワイロの逸品を当直員(5名)全員に御披露し、帰ってから2~3時間後。     

  突然「緊急指令」                      
           


             女が車に飛び込んだ。                 
                 おそらく、死亡事故。

なにが・なんだか・わからない。・・?????? 
 
           「女が走行中の車に飛び込んだ」         

                   そんなら~自殺か?                      


 ・・・・・・なんの事やら? とにかく、現場に急行する。 



 町の外れ、出入り口の様にトンネルだけが、ポツンと口を開けている。
暗い出入り口から300メートルぐらい離れ、警察官舎があった。~まわりに家はない。

その前に軽四乗用車が一台。


 現場には、これだけしかなかった。
全て救急車で運ばれた後だ。

車はフロントガラス右側に直径30センチ位の大きな凹みがあり、
全体にヒビが入って割れている。

 つまり、車の進行方向右側の人間をハネ。
腹部がボンネットに上がり、頭をフロントガラスにたたきつけ、
人を車がすくい上げる様な形で跳ね上げ、コンクリートの路面にたたきつけた。

この被害者は、車に正対し正面からはねられた。    

      ・・・・・ここまでは破壊された車が教えてくれた。   

  ・・・その後は?・・・はねられ、路面にたたきつけられた後だ?・・・ 

100メートルぐらい後ろ側に離れた場所に、細かいガラス片が散乱、ここが衝突地点。
その前方に白っぽい繊維痕(着ていた服のアト)と血液。

つまり、衝突後、車の下に巻き込むように、人の体の上を車が走っている。

その瞬間ブレーキをかけた。

車の速度は、あまり出してない。・・・~轢過。車が押しつぶした。

・・・・・・ 道路にある出血量と、轢過の状態から、
被害者は重傷か死亡?・・・・・・・・・そのどちらかだ?~まず、死亡?

 が、なぜ、右側から車に当たった?車は左車線を走っている。

回りには、人家など一軒もない~山とトンネルだけだ。




  事故の数時間前、トンネル出口の誰もいない空き地に、よく走りそうな車が一台止まっていた。 
・・・・・・・・・中で、女と男が別れ話をしていた。         

男は有名(タチの悪い)なプレイボーイ。

ヤツの部屋のゴミ箱は、エッチの後に使ったチッシュが、
いつも山のように盛り上げられ、

・・・・・・・・・・・・・・・それを自慢タラタラ~吹きまくる。      

ヤツと関係した女が、すでに1人、首つり自殺していた。    

男はロミオとジュリエットを演じながら、
悲恋と共に別れ話をしたつもりだったが、突然~助手席の女が車から飛び出し、

トンネルから出てきた車に~体当たりするかのように飛び込んだ。            

・・・~すざましい決断。
と、しか言いようがない。   
行為だけを見れば、そう言わざるを得ないが、

おそらく、よほどひどい「オモチャ」としての扱いを受けたのだろう!

いずれにしても内容は、新聞には出ない。



  それから2~3年後。 

転勤した私に噂が届いた。
    「警察官舎に出る?・・らしい」と?         

             「出る」?・・・幽霊か?                     


ほかにないだろう?・・・・夜・・若い女が横切るらしい?
特に相手を威嚇したり、おどす、様子はなく、スー~・・となにげなく動き、

見た者は・・・アレと思う程度らしい。

  「今のが?・・・」と・思う?・・・ 

私は一時期、年間50~80体位の死体を取り扱ったが、一度として幽霊を見た事がない。

「あってほしい」とは思うが、見た事がないし、

世の中には、やたら「恐怖の対象」となるホラー物語が多すぎる。

また、「霊」をエサに金儲けをするヤカラが多すぎるから、あまり信じていない。 

しかし、どうしても “説明ができない” 事柄に遭遇したことはあります。

ですから「霊」の皆さんは、「出る」なら「出る」で、「恨みのある人」を呪い殺すよう、
もっと直撃すればいいものを、フワフワ出てきてもだめだ。 

そして、もっと「霊」を大事にする風潮が大切でしょう。

テーマ:なんとなく書きたいこと。。 - ジャンル:日記

  1. 2014/06/28(土) 14:48:51|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

動く死体

                        動く死体           

 
 数年前に完成したトンネルの出入り口に、派手なベンチやイスが置かれている。
夏は山から~トンネルの中へ一日中~涼しい風が吹き抜ける。風が止んで凪ぎに成ることはない。

トンネル内は、自然のクーラーである。

冬は、トンネルの口から少し山際の窪みのコンクリートに太陽が当たり、周りは無風になるから一日中温かい。

トンネルの出口は、自然の掘りゴタツの様だ。

~数十億かけた地元の人間しか通らない “老人憩いの場” だと、悪く言う人もいるが

 南国土佐の過疎地の山間部には、どこかに高齢者の溜まりが有るもんだ。
ほとんどの溜まり場は、バァ~さん(女性)が牛耳っている。

男は溜まり場に来るまでに、墓へ行くようだ。
昔々から姨捨山(オバステ山)は有っても、オジ捨て山は無い。


溜まり場の話題は~なんでもアリ
まず体の健康~病気~韓国ドラマ・恋愛編~・・・どうでもいいから毎日おしゃべりができる。
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長生きの秘訣だ。

が、最近いつもの常連が来なくなった。
からだのグワイが悪いと聞いていたから病院だろう~と言いながら~病院でも会わない。

一人暮らしのバァ~さん・・・溜まり場の連中しか話題にはしない。子供は県外だ。

よくあるパターンに落ちがつき~二度三度~おかしいと、話題になった後~ご近所へ連絡した。

冬の高齢者は家に籠(こ)もる。
竹の下に龍がいると~住家から外に出ず、中で髑髏(ドクロ)を巻く。

連絡を受けた住民は、鍵がかかってない玄関から三歩中に入ると即~警察へ連絡した。
腐敗臭がして~奥の居間で寝ているようだが、いくら声をかけても返事が無い。

    座敷までは、入りたくない。・・・悲壮感漂う高齢者の慌てふためいた
                            ・・・・・~入歯なし~の声だった。



 高知県では珍しい事ではない。
子供や孫は県外へ~老後は必要最小限の小さな家で、一人暮らしをする高齢者はいくらでもいる。

選挙になれば、必ず立候補者が理想論をトウトウと述べ、得票の荒稼ぎをする対象だ。
クソにもならん屁理屈が玄関の下駄箱の上に~一年前の選挙戦に配られた立候補者の名刺が二枚あった。

玄関から三歩で上り口~その先は、台所兼居間で奥に寝室がある。玄関から全てが見える範囲に~・・・
畳や床には、ゴミや小さな魚の骨か?夏の扇風機もそのまま~なにもかも放り出している。

・・・トイレのドアも開いたままになって~掃除なんかやってない様だ。

炊飯器は保温のまま~中に一合半位の飯が、黄色く変色しながら干からびていた。
まぁ~老人ボケが進行中の高齢者・一人暮らしは、こんなもんだ。

ガラス窓にピッタリくっつけてベッドを置き、老婆と思われる髪の毛が見えるが、
カーテンを閉めているので暗くて良く見えない。

髪の毛のすぐ下は、電気モーフ~温度は高い・・その上に布団。深く布団をかぶった様だ。

額の一部が見えるが、一部は白い。
白色とは白骨だろう~一部~白骨化。

胸のあたりまで布団や電気モーフを下げ見分していたが、腐敗臭がますますきつくなり
カーテンを開け、窓を開けようと~老婆の上から前かがみに~手をのばした途端

老婆が着ていたパジャマの胸の箇所が、ビクビク動き出した。
薄暗い窓際で、一部白骨化した美人の胸がビクビク動く?

この時、私の顔は美人の顔の上だった。

いくら~普段から死体を取り扱っていても、腐敗臭と一緒に胸が動かれたら~さすがにドキとした。
腐った死体が動いた。~瞬間~そう思った。

しかし~そんなはずはない。
動いた胸付近の衣服のボタンを外すと、下から太った“ウジ虫”が次から次から~わいてくる。

体の上にある電気モーフは、スイッチオン(高温)のまま~これではウジ虫の巣になる。

布団と電気モーフを除け、カーテンを開けたとたん温度と空気の流れが変わり、ウジ虫が騒ぎだしたのだろうが
顔の一部が白骨化している死体が、突然動きだしたと思い驚いた一瞬だった。


電気モーフは、暖かく冬場は重宝するから、高齢者は使っている人が多いが
自分の体で体温調節が取りにくくなるので、寝る前に電気モーフをオンにして温めた後

スイッチを切るか低温に設定して、就寝するのが良いようです。
高知県の様な過疎地には、この様な変死が、今後ますます増えるでしょう。

まったく、どうしようもない現象が確実に蔓延する一方で、選挙のたびに理想論が大きくなるようです。




テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済

  1. 2013/12/21(土) 17:45:15|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

手を振る幽霊

              手を振る幽霊 



  「きれいな海で死にたい」・・・・・昔、有名な作家の原作を、
有名な女優さんが見事に演じた映画がヒットしてから、

高知県土佐清水市足摺岬は、全国的に有名な自殺の名所になった。

 日本人と言う人種は“サクラ散る”のイメージか?忠臣蔵の形か?・・・・
他にもあるだろうが、なぜか“死”を美化したがる。   
         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とんでもない話だ。

 死体がどんなモンか、~腐乱死体・首つり・排ガス自殺・等々~できれば写真で見せてやりたい。

今、年々・・・自殺志願者が多くなっています。
死を考え始めたら、本人の意識が「ウツ状態」になり、無意識の内に死が正当化され始める。

そんな人が、きれいな映画を見れば、その気になっても自然な成り行きだ。 

 足摺岬の断崖絶壁から飛び降り、
頭から脳が飛び出た死体を何度引き上げた事か(「悪魔と踊ろう」と同じネタになるので省略)  

しかし・・極まれに、一命を取り留めた人もいます。
一箇所だけ(場所は教えない)~ある程度・・傾斜がある断崖。
       ・・・・・・・・・ここを選ぶ者は、男女同時に飛び込む「心中」が多い。

その理由は、「いくら自殺志願者でも瞬間的には恐怖が走る」
飛び込むつもりで来ても、いざとなれば恐怖心から、近くの雑木林で首を吊る人や
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一気に酒を飲み~飛び込む人・・・様々です。

が、「心中」の場合は、2人一緒がルール?ですから、色々見てる内に、
ある程度(やさしい雰囲気)~傾斜のある箇所で~2人の意見が合うようです。
・・・で、・・1.2.の3で~同時に飛ぶ約束???ですが・・・

ココで、これまでに3人(男ばかり3名)生還しているそうです。
 ・・・男ばかり、女は全員死亡。 

結局、「いざ」となった「瞬間」
    ・・・・・・・・・・男と女では「気」の持ちようが違う、と言う証拠でしょう。

・・・1・2・3・・・~で飛び込んだ。
~が、・・~3、5・・・の間を持って~やや角度を変えたのか???

・・・夜・・全身“血もつれ”になった男が「助けてくれ」と、110番電話をかけてきた。
その内の1人は、近くの町で孫と一緒に遊んでいる姿が、つい最近まで見られました。

・・~えらく、長生きをしたもんだ。 

 助かる可能性があるのは、この一箇所だけで、他の場所は万が一にも「ムリ」
絶対助からないのが常識。

この常識が「混乱し」~「幽霊」になった。






   私が昼飯の弁当を刑事課で食っている、昼の真ん中。   
   ~・・一階の当直員から緊急電話   

    「 110番で・・・
          『幽霊が、岬の下の岩場から手を振りよる』・・・          
                             ・・・・・・・と言う通報があった」


 緊急な電話では、2つ3つの事が重複して~1つの言葉になる事がよくある
突発的に「舞い上がり」~気が動転して電話をかける。

相手は「警察に伝えた」~「確実に」と言うが、何がなんだかわからない。こんな事は良くある。

特に田舎の高齢者が緊急な電話をかけた場合、支離滅裂になる事が多いから、
相手と同じリズムで話さない様にしなければ、大変な事になる。

  詳しく聞くと       

         海の上で操業中の漁船から、               
                 漁業組合に無線連絡があった。                     
         これを漁業組合が警察に通報した。  



・・・・・・これが通報の流れらしい。 

~それなら、もう一度電話で確かめろ~          

         いくらなんでも
           ・・・・・・「幽霊が、真っ昼間に、手を振るか???」 


「きれいな海で死にたい」と映画のような感覚で飛び込む人は、
海の中に落ちて“死ねる”と思っているのだろうが、

現実には、ほとんど岩に直撃。
      岬の真下を~上(岬に立っている場所)から見ることはできず、

本人には、海しか見えない。
が、真下は大きな岩がゴロゴロ転がる岩場がほとんど。

      人間の体は上半身が下半身より重い、
      頭から落下した本人の体(体重)が岩に激突すると、
      頭がスイカのように割れ、脳が飛び出す。

映画では、有名な美人女優が美しく散るのだが、そのような事は~絶対ありえません。
「死」に「美」はない。

あるのは、腐った人間の「肉」だ。


   ・・・もし、海に流れた場合~
       自然現象が重なり、満潮の潮に乗って沖に流れた場合~

土佐沖の「黒潮」は、すごい速さで「和歌山県」方向に流れる。

波にモマレながら漂い~船のスクリュウに巻き込まれた体は、一番先に首が“ちぎれる”。
首なし死体だ。

頸骨は積み木のようなもので、肉が切れるか、腐れば、簡単に~頭がはずれる。 
  (昔の漁師は、自分の腕に住所・氏名<○○浜 ノ ○○>を刺青で書いた者がいたらしい。
                理由は:首が“ちぎれて”遭難しても~自分の墓に入れる)


こんな修羅場を見聞きしている漁師から、

    「幽霊が手を振っている」とあわてふためいた無線連絡が漁港に飛び込んだ。

普通でない事はたしかだ。



足摺岬の突端に、通称「亀よび岩」と言われる岩場がある。
海亀を招く様に、海面から岩がアチコチに飛び出ている。

ここに飛び込んだら、まず助からない。
常識的に死んでいる。

近くで操業中の漁船から“飛び込み自殺”を目撃した漁師は
             「死んだ」と判断し、岩場に近づいた。

~が、行ってみると・・・・・・・・・・・
        若い女が岩にしがみつき「手」を振っていた。

・・・「死んだ」と思った人が「手」を振っているから、  

       一度に言えば            
         「幽霊が、手を振りよる!」と言う     

漁船の無線連絡が先行したまま~警察に届いた。

・・・奇跡が起きた。 
      
        大潮の満潮、最も潮が満ちる時期、
          「亀呼び岩」は満ちた海の潮で、ドップリつかった。

岩と岩の間も最高に広くなった。

ちょうどその時、
岩の間めがけ、東京から来たOLがストンと、神の手に飛び込み、無傷だった。

~神業だ。 


 自殺に失敗した者が、その場で即、もう一度「やる」事はまずない。
その瞬間の恐怖が全てを飲み込み、岩にしがみつき助けを求め手を振った。 

女は、頭の“てっぺん”から~両足のつま先まで~
・・・・・・・・全身が小刻みに震え、眼は薄く開いたまま~なにも見てない。

絶望と恐怖を瞬時に体験した人間を初めて見た。
これが本来の姿だ、生への執着心と恐怖心、これがあるから人の歴史が絶える事がない。

   
                         

テーマ:なんとなく書きたいこと。。 - ジャンル:日記

  1. 2013/08/22(木) 16:34:17|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

初めての現場

                       はじめての現場




 はじめての○○。と言えば、なにかホノボノとした楽しい想い出が多いと思いますが、
私の記憶にある「はじめての○○」は、はじめてのコロシ~殺人現場です。

我が社(警察)に就職。最初の赴任地に配属された、1ヵ月位。
まだ西も東も判らない、車も自転車も持ってない。
最初の給料で、一番安い洗濯機を買った。それしか無かった。

 午前2時半頃、昔の黒電話が~品のない、ただ大きなベルだけが鳴り響く~・・・音だけの音、
・・・今思えば大音量のベルが、古い警察官舎に鳴り響いた。

        「コロシがあった。すぐに来てくれ」


これだけだ。
・・・・・・・・何もわからん。

電話で長話するヒマがあれば、一秒でも早く動く。外は土砂降りだ。

 秋にはめずらしい、大粒の雨が、古い官舎のトタン屋根にドラム缶をたたくように鳴り響いた深夜、
雨音に急かされながら、ズボンをはきワイシャツのボタン穴を目一杯^横に^広げ、
・・・一つ一つ~ボタンを突っ込む

ワイシャツは、警察官の服にふさわしくない。急いで服を着なければならない職業の人間が
ナゼ?これほど多くの小さなボタンを~ボタンの穴に突っ込む必要があるのか?不思議でならん。

その上から無地の紺色ネクタイを結び込む。~なんの意味もない、くだらん飾りだ。
犯人と格闘するとき、この糞ネクタイをつかまれたら厄介なだけ、何の役にも立たん。


 日本の警察官の制服は、警察庁の高級官僚が、イギリスの皇宮警察(正式の呼称は知らない)
をモデルにデザインしたモノらしい。~まったく何を考えているのか???意味不明だ。

現場なんか~・・・・
 行く必要も・考える必要も・思う必要も・思考する必要もない・エライ高級官僚が決めることだ。
使いやすい制服が、できるはずがない。


・・・・・・・・・顔も洗わず飛び出した。

車はない、自転車もない、田舎じゃあ~深夜のタクシーもない。なんにもない。

傘一本さし、ただ闇雲に走った。
傘が役に立ったのは、頭の後ろ側だけだ。

土佐の海辺に降りそそぐ、風混じりの大雨が前から吹き上げてくる。
・・・雨は、上からは来ない。

びしょ濡れのまま警察署に飛び込み、受けた指示は、現場保存。
犯人を逮捕した後の殺害現場の保存である。

現場は、町の中心街から少し離れた、雨漏りのする古屋。
40歳代の後家さんが経営する居酒屋兼メシ屋。

後家さんには、小学校2年生の男の子がいた。

まだ若い後家さんに男が付いた。

並の男ならよかったが、普通じゃぁ~なかった。
昔・自分の女房を包丁で刺し殺し、刑務所から出て、まだ2~3箇月。

・・・一番・女をほしがる時期だった。

隣で寝ている小学生から少し離れた場所で、一発エッチした。
が、深夜、~酒の酔いが覚めた頃~・・またやりたくなった。ほかにヤル事がない。



・・・・・・・・・・・・・・・それだけの理由だ。

           

                ~「オイ・やらせ」

                              ~「もう、夜中よ。明日にして」



女は半分居眠りをしながら、単刀直入に拒否した。

・・・・・これだけの話だ。
都会の男なら、これだけの話だが、

漁場の漁り火が、脳の中で燃え上がったまま~女を抱いた男は

     「なにおぉ~」・・・と・・言うが早いか、女のえり首をつかまえ引き起こし

近くにあったビール瓶(ビール入り)を女の左側頭部に叩きつけた。

ビール瓶は粉々に飛び散り、先端は割れたガラスのヤリになった。

 男はガラスのヤリ先を女の左首、頸動脈に思いっきり突き刺す。

ガラスの穂先が飛び、頸動脈から血が吹き出す。

土間に転げ落ちる女めがけ、新しいビール瓶を頭にたたきつけ、
割れ口を最初と同じ箇所に~突き刺す。

~更にもう一度。

  合計3回。



 現場はドロ~とした、数箇所の血液の塊を中心に、泡沫状の血痕が飛び散っていた。

テレビや映画では、あざやかな鮮紅色の血液が派手に散っているが、動脈を切断されたら、
一気に血液が吹き出し空気に触れ、一部はドロ~とした塊になる。

 大きな皿に盛り上げたケチャップの様で、表面は酸化し筋状に黒味がかる。
どす黒い線が、盛り上がったケチャップの上に幾何学的な模様を描いた。

血のニオイに酒・ビールがチャンポンになり、
掃除をしてない古屋の~コケが腐った様なスエたニオイが応援し、独特の空気が充満した。

その上から、雨漏りが・・・ひっきりなしに・・落ちてくる。

 雨水は、チョロチョロ~チョロチョロ~・・かわいい流れになりながら、
殺された女の血を少し削り取り、土と綿ぼこりがコケの様に付いた黒いコンクリートの上を
右往左往しながら赤い水筋になって、古屋の出入り口まで押し流した。

まるで魚屋の店先のように、赤い血が入口ドアの凹みに溜まった。
その周りに飛び散ったビール瓶の破片が、裸電球に照らされ光っていた。

キラキラ光る破片の中に、女の死体がボワァ~とした目を開き転がっていたが
首の肉は、むしり取った様に無くなっていた。

テレビや映画では、スパッと切った傷口が出てくると思いますが、
あの様なキズは、“死体を切った”場合にしかできない。

人は生きている。
~目にも口にも筋肉にも“張り”がある。
切れば傷口は“開く”。

特に首の肉は、筋肉の筋が同じ方向にある。
切れば、傷口は上下反対方向に“まくれる”様になり、
その部分の肉が、上下に動くから傷口は大きく開き

見た感じは、肉をムシリ取って除けた様になる。
目と口にも力がなくなるから、全ての力がゆるみ、ドラマに出てくるような
怨念を丸出しにした、凄みのある顔にはならない。

死体には、美しい者も凄い者もいない。全ての肉がゆるんだ~塊だ。


 
 死体搬送後に物音ひとつしない、最悪の出来事があった闇のまん中で、

良く言っても、悪く言っても、一人で現場保存だ。

なんにもない・音もない・独り言もない・・・暗闇の中~
~腐った様な湿った空気に、酒と血の臭いが混じり合い~雨漏りだけが規則正しく落ちていた。


・・・・・・・・・・・・・・ただ明るくなるまで待った。


・・・それから~朝メシを~何も考えず大急ぎで胃袋に放り込み死体解剖。
・・~それから~晩メシを~大急ぎで口の中に掻き込み書類作成。

死体とメシと~大急ぎ~その合間に、トイレでユックリくつろいだ。・・・初めての現場。


あれから32年。
首の肉がむしり取られた様に殺された女が横たわっていた所。
                            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今は小僧寿しの駐車場になっている。


 あの時と同じ場所は、駐車スペースに区分けされた白い白線が引かれ、
たのしそうに行き交う買い物客しか目にすることはない。

 この場所で、実の母親が殺されるのを眼前に見た少年は、ハダシで外に飛び出し。
警察まで走って行き ~「お母さんが殺される」と泣きながら叫んだらしい。

その後、親戚中を次から次へ、タライ回しにされ高校生になった。と、までは聞いたが、
その後の事は判らない。

いや、聞こうと思えばできた。調べたらいい。
が、母親が眼の前で色男に殺され、裸足で泣きながら警察まで走った小学生に

何と言えばいいのか、会うのも聞くのも恐かった。祈るしかない。





 事件から数日後、警察署の受付に下唇を振るわせ、声にならない声で
・・・・「アァ~・のう~」と言う女性が現れた。

まわりには運転免許証の書き換えやら、交通事故の当事者などが、
それぞれの言い分を言いたい放題・ 好き勝手にわめいている最中。

・・・・・・茫然とした表情で一言
        
         「ァのう~・・●●の姉です・・・・・・」

           ・・・・・・・・・・・・・・・・・女を殺した犯人の姉だった。


 ~これで二度目。
・・・・・最初は自分の妻を包丁で殺し、次がビール瓶。~二度目の殺人。

このコロシにも、弟の後始末は“姉”しか~・・来ない。・・来られない~
その後、この「姉」が、どのような人生を送ったのか?・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・送っているのか?・・・・・・・・

これだけは、二度と聞かなかった。

世の中の弱者は、最後の最後まで弱者だ。
自分の主張をハッキリ通せる弱者は見たことがない。



 長い時間だけが流れた。あれから有名な知識人と名乗る立派な御歴々が右と左にわかれ、
数々の理想論を絶対主義のように主張する勇猛果敢な姿を幾度かテレビで見たり、
本で読んだりしましたが、

~それで何か変化があったなら~
ある知識人と名乗る立派な御仁の経済状態が良くなった。・・・~それだけの変化でしょう。

ほかに、何か・・?~変化がありました?・・・・???????

テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済

  1. 2013/03/23(土) 14:09:22|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

敬礼の起源

        敬礼の起源
右手の指先でピシッときめる敬礼、礼節の要である。

ゴマスリで、やるわけではない。
なんの為の敬礼か、わかって、やっているのか



 敬礼と言えば、すぐ「天皇陛下」を連想する方がいるかもしれないが、

そう言う意味の礼節ではない。
また、軍国主義を思い浮かべる人もいるかもしれないが・・・・・・・・・・


敬礼の始まりは、中世の騎士道にある



 中世の騎士は、御存じの通り、頭・顔面など、全て鎧で覆われている。

重さは、見かけより軽く、第一次世界大戦における歩兵の完全装備より軽かった。との事、

動きは、一般で言われるより早かった。

それはさておき、兜(かぶと)の顔にある防御板は、必要のない場合は、
上にハネ上がる様になっていた。



この様な、防具・剣・馬などを全て自前でそろえ、
国王と「契約」する事から騎士道が始まる。

 その儀式の始め

       自分の・名前・顔などを
            全て明かにし、公正・正大に「契約」を締結するため

       右手の指先で
            兜(かぶと)の顔面の防御板を上に押し上げ、
                    顔を見せ、
自分の全てを公正に示した。


これが、敬礼の始まりである。

軍国主義が始まりではない。

が、現在の、警察・公務員は、フクメンをしたまま

おていさい・ゴマスリの道具として敬礼し、

「悪事」がバレたら、幽霊のように、消えて無くなる。


武士道は、騎士道以下か?


テーマ:このままで、いいのか日本 - ジャンル:政治・経済

  1. 2013/03/18(月) 17:23:06|
  2. 荒雑録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0