警察の腐敗・・・「悪魔と踊ろう」       ~尋問の儀これあり~

四万十川沿いの町で、仕事中の銀行員が殺害され現金を奪われたが、犯人は、警察幹部の親戚だった為、警察は「隠ぺい工作」を画策し、この事件の犯人を割り出した警察官(私)は、ミミズのように蒸し込まれた。

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警察の腐敗「悪魔と踊ろう」vol Ⅰ-9 金と女   

                   ●悪魔と踊ろう  vol Ⅰ-9             金と女



      

   夜を待ち、喫茶「よってや」の近くにあるガソリンスタンドを尋ねた。

まず自分の車にガソリンを入れながら、以前から交際のある店員とバカ話をした。

次に店員が1人になるころを見計らい「よってや」の経営者 田岡 大について聞き出した。

 思った通り 田岡も、このガソリンスタンドを利用していた。

数年来のお客さんで、支払いの悪い田岡の風評は、このガソリンスタンドでは有名人、
店では、かなり迷惑している様子だった。

 小売りの商売人は儲けにならん、しかも迷惑をかける客については、よく喋る。
まず迷惑を聞く、次に 田岡 大  本人について聞き込む~順序が決まった。

 夜の8時、もうすぐガソリンスタンドは閉店になる、今が聞き出すには最高の時間帯だ。
支払いの悪いことで有名な田岡は、

いくら電話で請求しても、いい加減な返事しかせず、支払いに応じようとはしない。

  ~しかたないから、田岡が喫茶店にいるのを確認して、直接請求に行く、
それでも「金が無い」の一点張りで、その場しのぎの千円、2千円しか支払わず 店員を困らせていた。

~いい材料だ。これなら店員は喋る、~まず座り込め。

すでに閉店時間、後始末をそそくさと済ました他の店員は ~さっさと帰り
店には、私と話してくれる店員の2人だけになった。


 店の応接ソファーに座り込み、一対一の聞き込みを始めた。
これが出発点になる、~そう確信した。2人になり直接的に話し始めた。

これは~一国銀行・銀行員失踪事件に関する聞き込みである事を簡単に説明した上で
このガソリンスタンドとの取引状況について質問するため、

ガソリンの “ガ” を発音するのに、口を少し開けた途端、

         「このまえ9万円位持ってきた。1ヶ月ぐらい前に~
                          こんな事、初めてだから店中で驚いている」

開いた口が、そのままになっていた。

          「いつ」

これまで、いろんな事件で聞き込みしたが、それほど簡単に~こちらがほしい情報が
手に入るものではない、“お上” の時代は終わった。警察に愛想良く喋る人はまれだ。

だから、こちらのテクニックが必要だが、年々低下している。
必要ないんだ、上から言われた通りにやれば問題はない。
後はコネと昇任試験で出世できる。それで済みだ。

が、このガソリンスタンドでは、こちらが希望する以前に喋り出した。
この店では、よほどの有名人らしい、

しかも銀行員失踪事件の簡単な説明の後、すぐさま~「9万円位持って来た」
との反応があるあたり、従業員の感情の中に、それなりの考えがあるのだろう。

 思わず声が小さくなった。「帳簿を見せてもらえん」と言うと、即座に持ってきた。
返事もない「ん」と言って直ぐだ。動きが早い。よほど迷惑しているようだ。

帳簿と言っても、昔のような手書きの帳面ではない、レジでタイプすれば自動的に印字される、
支払った時間まで印刷されたもので、私の腕時計より正確な時間が記録に残っている。

それを見ると
  

      8月24日  午後1時53分
                    97、800円  
  
                                         ~ 店頭払い~            
                                        

と、なっている。
 
   8月24日、つまり銀行員が行方不明になった日

その当日、ご近所の最も支払いの悪い男が。
     
・・・・・・・・いくら請求しても、まったく応じなかった男が。・・・・・

 経営する喫茶「よってや」は、臨時休業が多く、本人に会えないで、請求すらできず
毎月支払い残金が増えた。が、まったく気にする素振りすら見せなかった。

ふてぶてしい男が。


  ・・・・・・8月24日 一国銀行では、昼休みになっても金を持ったまま
           帰って こない外交員が1人いて、大騒ぎになっていた午後1時から53分過ぎた時間。

喫茶店経営者なら忙しい時間帯の午後1時53分に・・・田岡 大 が
現金を持ち~わざわざ、店まで支払いに来た。・・・こんな事は初めてだと言う・・・・・・・

残金はわずか 68円 
・・・つまり100円単位までの 97、800円を一括払いしたわけだ。

 この時、銀行員の死体は、喫茶店「よってや」の中だろう他に移す時間はない。
このガソリンスタンドから、喫茶店まで目測50メートル。

ご近所から、度重なる請求を受けていたにもかかわらず、支払いができずにいた。
その悔しさをまず解消したのか?

金をつかみ~直接支払いにきた田岡は、悠然としていたらしい。コレが命取りだ。

 トドメをさしてやる。~そう思った。
勢い、過去1年間の支払い状況をコピーしてもらい、持って帰ろうとした時、

フト見るとガソリンを入れた車のナンバーが 4190 と書いている。

ナンバーが変わっている、

           「番号が違うが、別の車にもガソリンを入れるん」

支払い状況表を見ながら尋ねた。


         「車は白のセドリックに変わった。33ナンバーの車、えらい羽振りや。


               ウチにも現金で支払いにくるわ、

                 33ナンバーに乗るわ、女が来るわ、えらい変わり様や、


                                                         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・マッコトおかしい」


指を折りながら、1つ1つ区切って言った。

 
                 「車が変わった。~女じゃ?」あ然としながら問い直した。

車は最近かえた様で、女を乗せ走り回っていると言う。田岡 大は前妻と離婚し、
年上の情婦と一緒に喫茶店の経営を始めた。そこまでは判っていた。が、そのあとの女の事は知らなかった。

 一度に様々な仕事をする必要性のあることが脳裏をかすめた。
ていねいにお礼を言い


    「警察のバカを納得さすためには、できるだけ資料が多い方がいい。

          ~ あの銀行員は、まず殺されちょる。警察はあてにならん、何か判ったら教えてくれ。」

おそらく、相手も~そう思っているだろう、職業を越えた2人の共通点を、
そのままズバリ・単刀直入に言い残し足早に帰った。

 

 栄養士をしている女房、小学4年と5年の女の子、まだオヤジが帰ってきたら喜ぶ年頃だった。
みんな帰りの遅いオヤジを待っていた。この瞬間に疲れが取れ、いやな職場にも・がんばって行ける。
~そんなひととき、いい思い出だった。

 まさかこの時、半年後からオヤジは、17年間連続単身赴任。
その間に昨年死んだ母に続き父が死に、子供は高校、大学と受験戦争。

そして又、女房が乳ガンになろうとは、夢にも思わず、ただ自分の獲物だけを追いかけていた。
一眼国の1つ目小僧を捕まえに、そそっかしい2つ目野郎が、意気込んでメシを食っていた。

 いつも~昔を思い出すと腹ワタが煮えくり返ってくる。
~ひょっとしたら、このときすでに1つ目カラスは、
犯人が 田岡 大 であることを知っていたのかもしれない。

そうであれば、全て説明が付く。が、まだ何の資料も無く、確定的な判断はできなかった。

   その日の内に 四万十市荒川の田岡家付近を~足音を忍ばせ歩きまわり
    
      午前0時頃帰宅した田岡の使用車両 
              高知 33 へ 4190 日産 セドリック 白色 

を確認した。確かに車をかえている。

いまなら33ナンバーの大型車も珍しくないが、
この当時~まだ33ナンバーの車は、出始めだった。

庶民には高値の花で、暴走族もまだ33ナンバーには乗っていなかった。
たぶん中古車だろうが それでも、
つい最近までガソリン代さえ払えない男が、 33ナンバーの車によく乗れるものだ。

かなりの金が入った、今はそれしか判らない、~これで充分だ。

 この頃から私は、夏に買ったビーチサンダルを冬にも履き続けた。
~歩いて音がしないからだ。
自分でも気に入っていたが、今~ 思うと、それだけ頑張って仕事なんかしても何にもならない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・むしろ、やるだけ損をする。

仕事する暇があればゴマスリか、
株の勉強でもした方が、気がきいている。と、またもや腹ワタが煮えくり返る。

この時は、まだ ビーチサンダルが気に入っていた。

 翌日は日曜日、何をしてもいい日だ。
中古の日産セドリックを取り扱っている店をさがした。

田舎町じゃ、二軒まわれば直ぐ見つかった。
四万十市の ファニー四万十店 山田と言う従業員が取扱者だった。

 
       125万円位の現金一括払いで購入との事だった。

極めて事務的かつ 簡潔明瞭に聞き込みを済ませ 5分位で店をでた。

車のセールスと顧客は、以前から関係を持っている場合が多く詳しく聞けば、
客すなわち田岡に抜ける。

 そう思った配慮だったが、無駄だった、その後1つ目カラスが、この店で根ほり葉ほり
長々と聞き込みしている、肝心なことを聞かずに、根ほり葉ほりだ。大事な事は他にあった。

この店で 田岡 大 を担当していたのは、今回担当した山田ではなく、岸本と言うセールスだった

岸本はこれまで、田岡の実父との取り引きがあった、その影響で
田岡とも取り引きをする様になった、古いお得意さんだった。

田岡は、これまでと違う担当を指名して、商談をあっさり済ませた。
車一台買うには、あまりに “短い時間”  だったと~第三者から別ルートで聞き込んだ。

なぜ担当を変えたのかこれまでミスもなく、
いいかげんな注文と、金払いの悪い田岡の無理難題を聞いてきた岸本は

        「オレは田岡に裏切られた。
             前の車は精一杯サービスしたのに」
     
                     ・・・・・・・・・・・・・~と、悔しがっていたそうだ。


 この種の情報を直接本人から取ると、必ず田岡に抜ける。まず間違いない。
そう言う配慮が1つ目カラスにはない。1人で動いた方がいい。つくづくそうおもった。
 
 刑事は捜査、捜査と偉そうに言うが、人との接点は、散髪屋のセガレの私が、はるか上だ。
自信ではなく事実だ、話しても無駄。公務員はこの感覚が薄い。特に教師と警察。

 そのなかでも1つ目カラス。話して判る相手じゃない。

この日、自宅に帰り、車とガソリン代の一括支払いについて報告書を書いた。
これなら動くだろう、との期待感が先行していた。

一眼国に迷い込んだ~2つ目野郎が、自分で墓穴を掘り始めた。
深い深い墓を~自分の指先を大地に突き刺し、肉が裂け爪が外れても、やめようとしなかった。

たいした理由は無い。
・・・銀行員は殺されている、犯人は 田岡 大 ~そう確信する
充分な状況が、まな板の上に順序正しく乗っていた。

     その並び方は、私が警察官になって依頼、これほど完璧に並んでいるものは他にはなく、
                                          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・コソドロ並の~並び方~いや、それ以下だ。

捕まえて当たり前。その程度の犯罪構成で、その枠組みは極めて単純。
骨組みは~ツマヨウジ程度の細いものだった。 ただそれだけだ。

逆さにしても鼻血も出ない、今のところ どれだけ借金があるか不明である
 田岡 大 と言う男が、銀行員が失踪した8月24日から今日までの間、


  約1箇月間に~確認できるだけで
                  ~135万円位~の現金を使っている事実がある。

との内容を書いた報告書を捜査内勤に提出した。


 内勤から係長・課長・副署長・署長と決済が回る。
それぞれが確認した順番に押印して次にまわす、組織のルールだ。全ての人がこれ以降、

私が書いた報告書を読んだはずだ。いや「はず」ではなく~「読んだ」と断言する。
ただタンス係長だけは、あいかわらずワープロでゲームをしていたので、読んでいたかどうか?定かでない。

 報告書を提出した後、私は自分の鑑識の仕事に専念し平静を装っていた。


が、耳だけは

常に銀行員の捜査状況について、聞き耳を立てる日々が続いた。
私の机の斜め前が課長の席である。

同じ部屋の中で顔の表情、言葉使い等は手に取るように判った。
人間の言葉はあまり信用できないが、口の動き発音、目の動きや~表情は、

なかなか 嘘が付けるものでは無い。
言葉なんか聞く事はない。どうせ腹の中は判っている、
すでに結論は出ているはずだ。このままでは やるはずが無い。




 この1年位前、つまり13年前。四万十市内でひき逃げ事件があった。
酒に酔い道路の真ん中で寝ていた50歳位の男が、車に轢殺(引き殺された)された。

私は道路で寝ていた人間の位置と、その人の性格を疑問に思った。
まず位置、
       死体は国道56号線の中央分離線の約10センチ左側に頭があり、
                          足は中央線に ほぼ垂直に歩道方向にある。

つまり道路左車線を、横断する様に、ほぼ直角に頭を中央に向けて、仰向けに寝ていた事になる。

  車は心臓付近を轢過し、即死の状態だった。
2日後、隣町に住む女性が自首して~一件落着となった。

ひき逃げ死亡事件が、犯人の自首により一挙に解決した。めでたい事件だ。

が、どうしても納得できなかった。

  死亡した男は、大変酒癖が悪かった。
          ~自分の娘の職場に押し掛け、娘の給料を
                                  前借りして飲む、

飲めば飲むほど、眼がすわってランランと輝き、暴れまわることで有名な男で、
酒を飲んで寝込むような、おとなしい飲み方は絶対にしない。

しかも寝た場所が、国道のド真ん中で、頭が中央線。~どう考えても不自然だ。
しかも場所は、人家から  1キロメートル位離れている。
男の家とは逆方向~付近に知り合いもいない。~それ以前に人家がない。



じゃぁ~、なぜ寝た。
ホントに寝たのか?
           ~納得できず、仕事が終わってから調べた。

不審点がいくらでも出てきた。


 書き切れんから、死亡した当日についてのみ簡単に説明すると、
その日~午後11時過ぎまで“自分達”が、“共同経営”する工場の“経営権”に関する問題のため
死んだ本人と同人の親類の者、2人で酒を飲みながら話し合っていた。
 
 最後に飲んだ店では、2人が口論になり、ボトルのウイスキーをカウンターに
全部まき散らして

            「それなら、~○○の所(家)で、話を付けよう」と自分たちのボスの前で

決着を付けるべく店を出た。

        タクシーで、目的地に向かっていたが
                    車内で激しい口論になり、再度・四万十市に引き返した。

場所は、同伴の親類の者が~車を置いている 人気のない、四万十川の河原である。

タクシーから降りた2人は、親類の者が運転し、男を乗せ車を走らせた。
ここまでは、全て裏取り(目撃証言が取れた)ができた。


  2時間後~この親類の者は
     ・・・・・・・・・・鼻血を出し~服に血を付け~死亡した男のオフクロが住む
                アパートに来て、舌がもつれて意味の判らない言葉を残し、イズコかに~消えた。

        4時間後~アパートのオフクロさんに、
                      ~警察から~息子が車に轢殺された~知らせがあった。

 

    これを~私は全部文章に書いて提出した。




この時、捜査の偉い人は、吐き捨てるように「いろいろある」と言って、私の報告書を交通課にまわした。


  交通課は交通課で

               「これが事実なら、ひき逃げではない。これじゃ~・・・事故処理ができん」
・・・・・・・・・・・・と言って、おごりだした。

     ~警察では→“お上手な処理”が、最も大切な“最重要”課題である。


どう考えても、ただの交通事故ではないが、事実はどうでもいい。

 おそらく自首した女性は、死体を~もう一度 轢過したと思う・・・
~つまり交通事故以前に死んでいた。・・死体を~もう一度“轢過・粉砕”し、
致命傷になった傷を“不明”にした。

死体の死亡推定時間は、汽車の時間表のように~分単位・秒単位で、推定できるモノではない。
~また、仮に できたとしても~これでは、法律上の“起訴”することはできない。

~それなら~なにもせず~ひき逃げ犯人を捜した方が得策だ。~それだけのこと。

自首した女性は、一生~・・人間を殺したと、思い続けるだろうが、警察的に考えた場合。
ひき逃げ犯人を早期に逮捕し~事故処理を済ませた 表彰ものの“めでたい事件”を

~バカがイラン事を言い、だい無しにしただけだった。

 死んだ男は酒癖が悪く、家族全員のお荷物だった。
お荷物が、この世から消え、しかも、ひき逃げ犯人が平身低頭し、人を殺した事をあやまり

・・・・・多額の現金を差し出した。

     まさに一石二鳥、まさか文句を言うはずがない。
                    双方~めでたし・めでたし・で、幕となった。

ただ~ 6年後。
この死亡した人と、一緒に車に乗っていた 死者と“親類の人”は、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・自分の家族が作った料理 には、“毒が入っている”

~との・被害妄想におちいり、
~自分がスパーから買って来た物しか、食べようとしなくなった~と聞く。
 
~なぜそうなった?~これは“霊のしわざ”ですか
すでに時効の時間を過ぎ、また、死体もなく・どうしょうもないが、
私が経験した、警察の仮面の素顔である。

が、この時の捜査幹部と~銀行員失踪事件の幹部は同じだ。

 この事が最初から 私の頭にあった。普通じゃぁ~とうてい無駄、~鼻にも かけんだろう。
誰がどう見ても、銀行員は殺されている。それだけのモノを叩き付けない限り絶対に動かない。

良い材料があれば、自分の手柄にしたい欲望から必ず動き出す。損得と欲、出世と要領。
これが一眼国の1つ目カラスを動かす原動力だ。

エサを見せたら動き出す、それまでは絶対動かない。必要なモノはエサだ。
人並の理屈と食べ物ではだめだ。エサはエサである必要がある。
エサは投げて、喰らわすものだ。人並みな考え方は通用しない。



~しかし~この時の警察署長・刑事課長は、共に~高知県西部では一番大きな“中村警察署”で
無難に勤務すれば~次は県警幹部として、大きくジャンプできる、極めて大切な時期だった。

~これを逃したら~大きな出世はない。・・その踏み台が~中村警察署だ。
         クソ役人にとっては、全てに優先する。・・・これが“冤罪の卵”~むずかしい事ではない。





  私が報告書を提出してから1週間が過ぎた。
自分の机で仕事をしていると、前の席で課長と強行(殺人・暴行・傷害事件などの係り)係

の中田主任、今田巡査の3人が何か話している。
聞き耳を立てると、私が提出した報告書の事を話しているようだった。

 回りに聞こえない様~ボソボソ話す声から、かなり迷惑そうな雰囲気だった。
私の書いた報告書、逆さにしても鼻血も出ない 田岡 大 と言う男が、

8月24日以来 1ヶ月以内に確認できただけで 135万円の現金を使っている。
との内容の文章が、署長まで回って決済終了となり、再度刑事課まで帰って来る。

全幹部が確認した印(しるし)に、それぞれの印鑑を押印して
刑事課に戻って来たものを ファイルに閉じ保管する。

 だから私が書いた この件に関する文章は、もし警察に良心があれば全て残っているはずだ。
が、たぶんないだろう。こんなモノを残していたら自分で自分の首を絞める様なものだ。

1つ目カラスは、それほどお人好しではない。

 私の報告書に関する 3人のヒソヒソ話は、男のお喋りにしては、少し長すぎる間続いた。
この話は聞こえなかったが、最後の方で、独り言とも取れる課長の言葉が聞こえた。

  
           「こんな男じゃ(田岡 大)100や200の金は、
                             どっかから~引っ張て来る」

この吐き捨てる様な言い方の~独り言は、私に聞こえる様にワザト少し大きめの声で 言ったものだろう。

しかし・・「こんな男」~とは?~まだ前科は無いが?警察の厄介に~なった事は、まだ無いのだが
~それを「こんな男とは?」~私を含め誰も知らないはずだが?

        ・・・・・・・・・【・・・・・・・課長さん~あんた~この男の正体?~御存じ?ですか?・・・・・・?】
  


視線は180度・反対方向を向いていた。

    私は ~その人の後頭部を、横目で見ながら、この独り言を聞いた。
               ・・・・・・・・・・・・知って・いなきゃぁ~グチも出ないでしょう。


         ~同時に3羽の1つ目カラスは散った。



100や200の銭と~ワザト大きな声を出した課長さん。
マル暴らしい言い方だ。警察独特の記号、O印の中に暴力団の暴を入れてマル暴。

課長はマル暴出身で、暴力団を相手にする刑事畑で出世してきた。

ヤクザの感覚で~100や200の銭と言えば、100万や200万円の金→正式の組員
なら、いつでもできるだろうが、

この不景気な時代に、一般住民が100万円の金を作るために、どれだけ苦労するか、
苦労できれば、まだいい方で、担保物権が無い者は苦労もできない。
こんな事もわかってないとは思えない。

 やはり私が書いた報告書に反感を持ち、田岡 大と言う男が135万円使ったからと
言っても~100や~200なら 借金すれば すぐできる、~いらん・ことを言うな。
~との独り言だろう。マル暴刑事は、威勢はいいが繊細さがない。

ガサツな馬鹿が多い。
田舎のヤクザ相手なら それでよかろうが、ヤクザにも色々ある。
まして私をヤクザ程度に思ってもらってはこまる、そのうちわからしてやる。

私はこの様な事があれば、ますます馬力がかかる。以前どうしても腹にすえかねることが
あって警察を辞めるつもりで、社会保険労務士と言う国家試験を取った。

その時は当時の署長・副署長の写真を いつでも見える蛍光灯のスイッチ付近に貼り付け、
警察を辞める時は、この2人を蹴り殺してやる。今にみちょれ「押忍」と思いながら頑張った。

 机が無かったからコタツ台で、深夜の3時頃まで勉強し、とうとう2年数カ月座り通した。
コタツ台の下、素足が当たる部分のタタミが腐って、色が変色したのを見た時
「押忍」よくやった。と1人で喜んだ。
  
  この時2人の子供は、まだ保育園だった。女の子2人、一番かわいい時期。
パンツ丸見えのスカートをはき、保育園に通う子供を見るに、警察を辞める事はできなかった。


 今にみちょれ、家族の事を考えれば、ケンカはできんが、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・殺し合いなら相手になってやる。~命があったら死にはせん。

腹を決めて自分の仕事をしていた午後3時過ぎ頃、
一緒に鑑識をしている松田鑑識主任が、一階からあがって来て


     「今、署長室で話して来たが、あの“レイの車”
                   田岡 大  が買った33ナンバーのセドリック。

          エンジントラブルで修理のため工場に入っているらしい。
            修理工場には話しを付けているから、


              ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今晩八時頃、秘匿鑑識をする準備をしてくれ」



と、鑑識作業の準備をするよう指示された。
   
何のことか見当がつかなかった。
  
 秘匿鑑識とは相手にわからないように、極秘の内に鑑識資料を採取することだ。
この場合、車の秘匿鑑識だから。

例えば車で死体を運んだ場合、車内に死体の毛髪や皮膚 の一部が落ちる可能性がある。

これら微物をゼラチン紙、アセテート紙と言われる指紋・足跡採取用に使用される粘着性
のある物にくっ付け、採取する方法であるが、

33ナンバーのセドリックを買ったのは・・ ~銀行員が“失踪した後だ”

 私の推測では、銀行員を殺害し現金を奪い取った後、車を買った。
これまでの話を読んでいただければ、おそらく小学生でも理解いただけると思います。

ですから~その車は、事件後の車だ。それを秘匿鑑識して何になる。
・・・・・・・・・死体を片付けたなら、~前の車だろう~灰色の大きな車だ。

 事件以前に使用していた~灰色の車を探し出し、その中から銀行員の毛髪を一本でいいから見つけ出せば。

一気にカタが付く。それが~“後の車を”何の為に?調べるのか・・

ただ、事件前後の~2台の車を~両方秘匿に微物鑑識すると言うのなら話はわかる。

 それが違う、事件の後。金ができた後、逆さにしても鼻血も出ない借金もつれの男が、
ある日突然 キャッシュで購入した33ナンバーの高級車を秘匿鑑識すると言う。

何のためだ?~意味不明すぎて、返答ができず~頭の中で自分の言葉をさがした。

 これが幸いし、私は何の反論もせず、黙ってうなずいたから「イエス」のサインをだした訳だ。


 またもや1人で喫茶「ブルーノート」に行きジャズを聞いたが、
モダンジャズが流れていて、よけい腹がたった。絞り出すような声が聞きたかった。

人間が土壇場で生きる、黒人霊歌の歌詞は空手の「押忍」と同じだ。・・・押忍 夜まで待つ。
                      





 ~この後~証拠偽造・隠滅・公文書偽造~・・おそらく~可能な限りの~大ウソを仕込む~
    ~大ウソの「卵」を~警察と言う大鍋の片隅に残した。~それが解ったのは十数年後である。
 
コレが冤罪の「卵」だ。
  この卵が~何の「卵」か?この時は誰にも謎だ~謎でなかったら~「冤罪の卵」になる資質はない。
     ~・・・・・・・・・・・・・・・・・


「謎」が必要だ。損得から生み落ちた、糞役人の「謎」は、あまり深く考えない方が良い。


(四万十川の夕陽)                                        
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テーマ:これでいいのか日本 - ジャンル:政治・経済

  1. 2007/12/08(土) 04:31:23|
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